国連の安全保障理事会は、アメリカや中国など拒否権を持つ5つの常任時理事国と、地域別に割り当てられ任期が2年の10の非常任理事国から構成され、日本もことしから非常任理事国になっています。
国連総会では28日、来年1月から2年間、非常任理事国を務める5か国の選挙が行われ、地域別に行われた投票の結果、スウェーデン、エチオピア、ボリビア、カザフスタンの4か国が投票総数の3分の2以上の支持を得て選出されました。
しかし、西ヨーロッパ地域から立候補したイタリアとオランダとの間では、5回にわたる投票でも、ともに90票余りを獲得して決着がつかず、協議の結果、来年1年間をイタリアが、再来年1年間をオランダが、それぞれ非常任理事国を務めることになりました。
非常任理事国の選挙を巡っては、過去にも投票で決着がつかなかった例があり、1960年にポーランドとトルコがそれぞれ1年ずつ任期を務めることで合意したほか、2006年にはグアテマラとベネズエラの間で3週間にわたり投票が行われ、結局、第3国のパナマが務めることで決着したことがありました。