イスラエルと敵対するイランでは1日、パレスチナ問題を巡って、イスラエルを批判する集会が各地で行われました。
このうち首都テヘランでは、大勢の参加者がイスラエルやイスラエルを擁護しているアメリカの首脳らに似せた画像などを掲げ、「イスラエルに死を。アメリカに死を」などと叫びながら大通りを行進しました。
集会に参加したロウハニ大統領は地元メディアに対し、「イスラム世界が分断され、パレスチナの解放が遠ざかっている」と指摘したうえで、パレスチナの解放のためイスラム世界が団結し、イスラエルへの抵抗を続けていくよう呼びかけました。
一方で、集会では「サウジアラビアの政権は消え去るべきだ」などと、イスラエルとアメリカに加えて、ことし1月に国交が断絶したサウジアラビアを厳しく批判する参加者も多くみられました。
イランを巡っては、核開発に関連する経済制裁が解除され、アメリカとの関係改善につながる動きもみられる一方で、イスラエルやアメリカへの根強い反発やサウジアラビアとの対立の深まりもあり、地域の安定化がなお容易ではない実態も浮かび上がっています。