この事件は、イラクの首都バグダッドにあるイスラム教シーア派の住民が多く住む地区で3日未明、車に仕掛けられた爆弾が爆発したもので、過激派組織ISが犯行を認めています。
地元メディアは、これまでに子どもたちを含む160人以上が死亡し、およそ200人がけがをしたと伝えています。また、行方が分からなくなっている人も30人を超えているということで、現場では爆発で壊れた建物のがれきに閉じ込められている人がいる可能性があるとして、救出活動が続けられています。
イラク政府は、2年以上にわたってISが支配していた交通の要衝、ファルージャを奪還したのに続き、ISがイラク最大の拠点とする北部のモスルの奪還を早期に成し遂げると強調しています。
しかし、今回のテロ事件のあと、アバディ首相が現場を訪れた際には、集まった人たちから政府の対応を非難する声が一斉に上がるなど、イラク国内ではISによるテロの脅威から住民を守れていないとして政府に対する不信感が高まっています。