エジプトのシュクリ外相は10日、イスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相と会談しました。
エジプトはかつて敵対関係にあったイスラエルと1979年に国交を樹立しましたが、外相がイスラエルを訪問したのは9年ぶりのことです。
会談の中で、シュクリ外相は「イスラエルとパレスチナの紛争には公正かつ持続可能な解決が求められており、エジプトはそのために、あらゆる支援を行う強い意志を持っている」と述べ、ネタニヤフ首相に対してパレスチナ暫定自治政府との和平交渉の再開を促しました。
これに対して、ネタニヤフ首相はエジプトの呼びかけを歓迎する姿勢を示しながらもイスラエルの入植政策などを理由に直接交渉を拒否しているパレスチナ側が譲歩するべきだと主張しました。
イスラエルとパレスチナの和平交渉が2年以上も途絶えるなか、フランスが先月国際会議を開いて交渉の再開を呼びかけていて、エジプトとしても交渉の仲介役を担うことで、地域大国としての影響力を内外に示すねらいがあるものとみられます。