2週間前の手紙で占領があまり短くならよう期待していると述べたことの根拠を説明したい。日本人の心にはまだ封建制度の名残が多々あり、それを根絶するには長い時間がかかるだろうと感じていた。日本人は全体として、民主主義のために必要な教育に欠け、また真の宗教心にも欠け、そのため極端から極端へと走りやすい。日本人の封建的特徴の一つは、人につき従うことを喜ぶ心、また日本人はアメリカ人のように自分の力で考えるよう訓練されていない。徳川幕府は、民は彼らの領主に従うべきであり、忠誠心以外のいかなる道理も与えられるべきではないという論理の上に築かれていた。だから平均的な日本人は、自分で考えようとすると、因襲的な障害に直面してしまう。
やみくもにつき従う本能でもって日本人は今、アメリカの考え方を受け容れようと熱心に努力はしているが、労働状況の証明として彼らは、身勝手に権利ばかりに注意を集中し、務めや義務について考えていない。この理由の方は、日本人の思考と態度における長年の氏族の習慣に由来する。日本人が藩に分かれていた時代は、実のところ終ってはいない。平均的日本人は、自分の親戚を利益を追求する友人とみなし、他の人間をその利益を考慮するに値しない敵と考えている。
日本人の間で宗教心が欠如していることについて、最近たくさん話した。神道を宗教と考えてはいない。それは単なる儀式であるのに、アメリカでは過大評価されていたのではないだろうか。しかし、ほとんどの神道信者は超保守的であり、彼らと神道と超国家主義を同一視していた復員兵その他は、団結する傾向があったので、まだいくらか危険な側面はある。信教の自由の命令を厳守するため、現在、政府が彼らを取り締まる手段を持っていない状況は危険だ。神道分子とその同調者は反米であるため、注意が必要と考えている。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160714#1468492653
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160611#1465641419
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160611#1465641423
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160610#1465555148
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160601#1464777929