フランシスコ法王は28日、ポーランド南部のクラクフで開かれているカトリック教会の若者の祭典に参加し、60万人以上を前に演説しました。ポーランドでは、右派政権が中東などからの難民の受け入れを拒否する姿勢を示していますが、フランシスコ法王は演説の中で、「慈悲の心があれば、住まいを失った難民を迎え入れることができる。故郷を追われた人たちの家族になることもできる。寛容さと思いやりによって、難民や移民を歓迎することができる」と述べ、難民を受け入れるよう訴えました。
みずからもアルゼンチンで移民の家庭に育ったフランシスコ法王は、これまでも難民や移民の救済を繰り返し訴えていて、ことし4月にギリシャを訪れた際には、足止めされていたシリア難民12人をみずからバチカンに連れ帰りました。ヨーロッパで難民などによる凶悪事件が相次ぎ、警戒感が広がるなか、フランシスコ法王は改めて難民に手を差し伸べるよう呼びかけた形です。