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東京のホテル・オフィスビジネスの今後は?森トラスト新社長に聞く 森トラスト社長 伊達美和子|短答直入|ダイヤモンド・オンライン

──都心でラグジュアリーホテルのオープンが続く一方、足元では高額品などのインバウンド消費は落ち込んでいます。ホテル需要に影響しますか。


 確かに、高額品の消費は意外と短命に終わりました。次のステップとして、日本の知的文化度を楽しむような、よりラグジュアリーな層の外国人に来てもらうことを考えなければなりません。京都だけではなく、東京やほかの地方にもある特徴をわれわれも把握し、PRしていく必要があります。


 海外のホテルの設備やサービスは多様化し、新たな需要を生み出しています。日本では今、どのホテルも好調ですが、次のステップに進むには、海外同様に設備やサービス向上のための投資が必要です。この数年で投資するか否かで、やがて差が出てくるでしょう。


──オフィス事業では現在、東京・虎ノ門や赤坂で開発を手掛けていますが、東京五輪までに都心でオフィスが大量に供給され、賃料下落が懸念されています。


 競合は増えますが、わが社が開発をやめると競争に負けます。人口が減少する中、いい場所が勝ち残るのは目に見えています。すでにわれわれは東京駅と霞が関、品川でオフィスビルを展開していますが、その周辺ならば大量供給が起きても耐え得る。無駄にその外には出ないという方針です。


オフィスビル内では、商業施設だけでなく、オフィスのユーザー向けの設備の拡充も必要です。例えば虎ノ門で開発中のビルでは、多言語対応の医療サービスを提供する計画です。


──2027年までに最大8000億円を投資する計画を6月に発表しました。従来の投資水準と変わりますか。


 振り返ってみると同水準です。そのうち1000億円は、いいものがあれば10年といわずここ数年内に投資したい。それでもまだ余力はあります。海外投資をする会社もありますが、為替の動きを見て、無理をして保有資産を悪化させることはしません。


──起源を同じくする森ビルとの連携や、株式を上場する可能性はありますか。


 森ビルに限らず、どの会社とも連携はあり得ます。中でも森ビルは互いに港区を地盤としており、都市計画の方向性を確認し合うなど他社よりその機会は多い。姿勢はニュートラルですね。


 株式上場ですが、今は低金利で資金調達しやすいので、差し迫った必要性はありません。ホテル事業をここまで広げられたのも、未上場だったからでしょう。そうした自由度があるのも、未上場故だと思います。

森トラスト - Wikipedia