『キリスト教の精髄』の中で、C.S.ルイスは、「キリストの死と復活が、なぜか分からないが人類救済の原因となったという事を信じている点においてキリスト教の諸教派は一致している」という趣旨のことを述べている。十字架の意味に関する変なこじつけ的説明よりも、この言い方の方が遥かに説得的だ
— 山本芳久 (@201yos1) 2016年9月1日
聖書に次ぐベストセラーとして著名な書物として、トマス・ア・ケンピス『キリストにならいて』があります。キリスト教的な霊性とは何かを知るためには第一に読むべき書物です。キリスト教の教義についての特別な知識がなくても非常に読みやすい書物ですhttps://t.co/zC0PHN1cdY
— 山本芳久 (@201yos1) 2016年9月1日
Amazon.co.jp: キリストにならいて (岩波文庫)の romarinさんのレビュー
とにかく本書を通じて強調されていることは、世俗的なものに固執せず、ただひたすらに謙遜して身を低め、
自分自身さえ捨て去って苦難や非難にも耐え、ひたすらに神を求めるべきことである。人間である自らの弱さ、もろさ、
罪深さをよく認識して、人に悪く言われようと軽蔑されようと謹んで耐え忍び、何か手柄などたてても自分の功績とはしない。
まったき真理であり常に公正である神を信じ、信仰に帰依し、人知を超えた難解な問題に対する深い知識を無理に得ようとはしない。
本書はそのような生き方を切々と説く。当時のキリスト教信仰や修道院生活の手引き書でもあるが、現代の自己啓発本的にも機能したかもしれない。
人生は儚いものであり、明日があるとは限らない。すぐに頑張らなければならないのである。また、死後の幸福を考えるならば、
現世のことは取るに足らないし、世評など何の関係があろうか、というスタンスが貫かれている。
書物は読まれることによって成熟する。百年前に書かれた『神学大全』についての論文を読んで気づくのは、七百年以上前に書かれたこの書物についての読みがいかに深まってきたかだ。成熟したのは読者のみではない。テクスト自体が、自らの有していた潜在的な可能性を驚くべき仕方で顕在化させてきたのだ
— 山本芳久 (@201yos1) 2016年9月1日
優れた著作の中には、膨大な時間が詰まっている。著者がその著作を書くために費やした時間のみではなく、著者のそれまでの全生涯の結晶だからだ。いや、それのみではなく、その著作が生まれてくる刺激を与えた過去の多くの書物の中に詰まっている時間がその一冊の書物の中に凝縮されて詰まっているのだ
— 山本芳久 (@201yos1) 2016年9月1日
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160831#1472642096
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