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上原浩治がメジャーで成功した理由は骨の使い方にあった!? 松村卓 X 渡辺潤一 対談|運動しない、運動嫌いの人にこそ効果のある、革命的ストレッチ|ダイヤモンド・オンライン

渡辺潤一(以下、渡辺) 米俵を5俵背負った女性の写真が残っていますよね?最近、あれを見てトレーニングに対する考え方が変わってきたんです。


松村卓(以下、松村) 米俵は1俵60キロですから、5俵だと300キロ。「あんな小柄な女性が担げるわけがない」と思うのが常識だと思いますが、でも、写真の女性は実際に担いでいますね。

松村 私もスプリンターだった現役時代にウエイトトレーニングはさんざんしてきましたが、頑張って続けても体が硬化するだけで、パフォーマンスはかえって低下していました。ここ一番でケガに悩まされていましたし、なぜだろうと自問してばかりしていました。
 ちょっと変わった発想かもしれませんが、もしウエイトトレーニングをやるなら、筋力アップを目的にせず、いまの体の状態でどの程度あげられるのか、確認の手段にするくらいがいいと思います。


渡辺 同感です。僕も骨を意識して動かせているかを確認するためにやっているだけなので、持ち上げるのはマックスで一回だけです。ウエイトトレーニングにしろ、走り込みにしろ、ただ一生懸命にやっていた若い頃とは、やっている内容は同じでも意味合いがまるで違ってきました。

松村 他人が考えたデータや理論を信じるからおかしくなるんです。そのあたりは参考程度にして、あくまでも自分の感覚を大事にしないと。体の声を基準にしていけば間違いないんですよ。

松村 リレーについては、本にも書きましたが、バトンを持つと普段より腕が振りづらくなりますね?腕が振れない分、体幹を動かさざるを得なくなりますから、パフォーマンスが上がりやすくなるんです。


渡辺 手先のような体の末端部を制御したほうが、体幹が動かしやすくなるわけですよね。僕もふとひらめいて、いまは指にテーピング巻いて走っていますが、それだけでも動きは全然違います。
 最近、気まぐれに小指に巻いてみたら、不思議なのですが、以前よりも重心が安定するようになったんです。


松村 ゴルフのスイングや剣道の素振りでも、それこそ料理で包丁を握った時でも、小指に力を入れますよね。そうやって小指に圧力がかかると、指先から腕、背中の腱が一本につながり、体がラクに動かせるようになります。体を上手に使われていると思いますよ。

渡辺 走っている時、自分の理想とする状態にピタッとはまって、時間が止まったような感覚になることがあるんです。すぐに余計なことを考えてしまって、ほんの一瞬で終わってしまうんですが、これが続けばきっとすごい記録が出せると感じています。

渡辺 いい走りができると、欲が出ちゃうんです。いいと思ったと同時にもっと行けるという欲が湧いて、走りを邪魔してしまう。これが取れれば、走りの質が変わるんでしょうが……。

松村 先日、アメリカでレッドソックス上原浩治投手のピッチングを見る機会があったのですが、彼はすごかったですよ。毎回、背骨の位置を微妙にずらしながら投げているのがわかりましたから。
 3塁側のスタンドからじっと観察していたんですが、バッターはタイミングがとれないので、すごく打ちにくい。去年の怪我から復帰したばかりでしたが、やっぱりメジャーに通用するだけのことはあるなって思いました。41歳であのピッチングはすごいと思いますよ。あばら骨(肋骨)をやわらかくすると、もっと動きがよくなるでしょうね。


渡辺 あばらの一帯をほぐすのはいいですよね。骨ストレッチにもありますが、拳でグリグリとマッサージすると、上半身の可動域が広がって、呼吸がとてもラクになります。


松村 あばら骨のまわりというのは、じつはさまざまな筋肉の密集地帯なんです。ここをもっと柔軟にすれば、それだけですごい力が出せるようになることを知ってほしいですね。


渡辺 昔はあばらなんてまったく考えてないで走っていましたから(笑)。意識していたのは、手と足と背筋くらいで。
 骨という言葉自体が出てこないですよね。あばら骨の一帯を意識していたとしても、大胸筋という言葉を使ったり。

松村 固めるよりゆるめることが大事なんです。実際、しっかりトレーニングするより、ケガなどで休んでいたほうが体が硬化せず、試合でかえって結果が出せることも多いんですよ。


渡辺 うまくサボることも大事ですよね。僕は陸上のコーチもしているのですが、そこがなかなか伝わらなくて。


松村 サボれる人のほうが、本当は伸びるんです。


渡辺 ええ。ですから、あえてハードな走り込みを課すこともあります。余裕がなくなってくるにつれ、余計なことを考えなくなり、無駄な力を抜くことを考え出しますから。

松村 ゴルフの場合でも、ドラム缶3杯分くらい打ち込めと言いますね。ヘトヘトにならないと、筋力に頼って打とうとするクセが抜けないので、極限まで体を使わせようとするわけです。

渡辺 筋肉の世界だけでなく、かといって骨の使い方を覚えるだけでもなく、陰と陽が合わさった中庸が理想の体の使い方だと思いますね。僕はいま、この中庸を追求しているんです。


松村 ええ。目に見える筋肉が陽だとしたら、目には見えない骨は陰になります。骨を意識するということは、体の内側に目を向けるということですから、感性や感覚を磨くことにつながっていきます。いまは、体の外側ばかり気にしすぎていますよね。

――一般の人のヒントになるようなアドバイスはありませんか?


渡辺 呼吸が大事だと思いますね。ストレスが増すと吸う時間が長くなり、その分、吐く時間が短くなります。


松村 そうした深い呼吸をするためにも、体幹のやわらかさは必要ですね。体を固めてしまうと横隔膜が動かなくなり、呼吸も浅くなります。


渡辺 先ほど話したあばらのほぐしに加え、整体的には小指をもむこともおすすめですね。小指をほぐすと副交感神経が優位になり、リラックス度が増すと言われているんです。


松村 指をもむのはいいですね。第一関節の部分をこまめにもんであげるだけで、ストレスケアになりますよ。


渡辺 ゴルフボールの上に足裏を乗せ、体重をかけてグリグリやると、老廃物がとれ、全身がすっきりします。ストレスがたまっていると痛みは強いですが、体のほうは喜びますよね(笑)。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20161022#1477132697
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20161015#1476527662