アレッポ反政府勢力が反撃以降 犠牲の市民増加 | NHKニュース
アレッポの反政府勢力が支配する地域では、アサド政権に包囲されて食料や医薬品が不足する状態が続き、追い詰められた反政府勢力側は２８日、一斉に反撃に乗り出しました。
内戦の情報を集めているシリア人権監視団によりますと、３０日もアレッポの外側にいる反政府勢力が激しい攻撃を加え、政権側の兵士５５人を殺害したということです。一方、反撃が始まって以来、戦闘に巻き込まれて子どもを含む市民３９人が死亡したうえ、けがをした人も２５０人以上に上るということです。
隣国トルコで２９日、ＮＨＫの取材に応じた反政府勢力の統一組織、シリア国民連合の幹部ジョージ・サブラ氏は、「われわれの目的は支援物資を届けるためにアレッポの包囲を破ることだ」と述べ、人道状況の改善を目指した作戦だと強調しました。
しかし反政府勢力は、アルカイダ系の武装組織など過激派とも連携していて、このまま犠牲者が増え続けた場合、テロとの戦いだとして、アサド政権やそれを支援するロシア軍が大規模な攻撃を始める口実にならないか懸念されています。
