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インド政府は、今月8日、脱税対策などとして、最も流通している最高額の1000ルピー札と2番目に高額の500ルピー札の2種類の紙幣を翌日から廃止すると発表し、新たに発行する紙幣と銀行で交換するよう指示しました。


各地の銀行には新札を手に入れようとする人たちが連日、押し寄せるなど混乱が広がっており、28日、議会の野党の呼びかけで全土で抗議デモが行われました。


このうち首都ニューデリーでは中心部に数百人の市民らが集まりデモ行進を行いました。


参加した人たちは「モディ政権は銀行口座を持たず、現金収入に頼っている貧困層を苦しめている」とか「国民のお金に規制をかける権利はない」などと訴えました。


参加した大学生は「ちょっとした買い物をするのにも現金が足りず不便でしかたない。政府は市民のためにもっと対策をとるべきだ」と話していました。


廃止された紙幣に代わる新札の発行は追いついておらず、現金不足から消費が落ち込んでいるうえ、主要産業の農業では種や苗を購入できない農家が相次ぐなど市民生活に大きな影響が出ています。


インドは毎年7%を超える高い経済成長を続けていますが、混乱の長期化で景気が減速すると懸念する声が高まっています。