安倍首相にミサイル断る? 比大統領「発言」報道で波紋:朝日新聞デジタル
第3次世界大戦をみたくないから、安倍晋三首相からのミサイル供与の申し出を断った――。フィリピンのドゥテルテ大統領がこんな「発言」をしたと、現地の日刊英字紙フィリピン・スターが15日に報じ、波紋が広がっている。
報道のもとになったのは、ドゥテルテ氏が同日、ダバオ市商工会議所の総会で行ったスピーチ。英語とタガログ語で、首脳会談をしたばかりの安倍首相の名前を挙げ、「安倍にも言ったんだ、私はミサイルは必要としていないと」と述べた。その後、ロシアのプーチン大統領のハッキング疑惑やトランプ米次期大統領に触れ、「もし第3次世界大戦が始まれば、それはこの世の終わりを意味する」と話した。
しかしドゥテルテ氏は、日本からミサイル供与を提案されたとは言っておらず、一連の発言が曲解されて報じられたとみられる。
一方、その前段でドゥテルテ氏は、「安倍氏には軍事同盟は必要ではないと言った。私は外国の軍人がいない国を目指したい」とも述べた。
南シナ海めぐる首相の外交 「地域に緊張」と中国 #nhk_news https://t.co/9Lu1MNMbhz
— NHKニュース (@nhk_news) 2017年1月16日
今月12日から、フィリピンやインドネシアなど東南アジア3か国とオーストラリアを歴訪している安倍総理大臣は、各国の首脳との会談で、南シナ海をめぐる問題について意見を交わし、海洋進出の動きを強める中国を念頭に、海洋における法の支配の重要性などを確認しました。
これについて、中国外務省の華春瑩報道官は16日の記者会見で、「南シナ海情勢は、中国とASEAN=東南アジア諸国連合との努力で、安定したよい方向に向かっており、すでに対話を通じて問題を解決する正しい道に戻っている」と強調しました。
そのうえで、「日本の指導者は全力を挙げて、各国に仲たがいをけしかけ、地域に緊張を作り出そうとしている。こうしたやり方は極めて不健全だ」と批判し、日本が南シナ海をめぐる問題に関与することに不快感をあらわにしました。