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 東京大学法学部。スーパーエリート養成機関として君臨してきたが、東大文科1類から法学部に進学する際、2016年度に定員割れするなど異変が起きている。官僚や弁護士の人気が下がっているためだが、東大法復権の処方箋はあるのか。

 東大受験専門塾「鉄緑会」の冨田賢太郎会長は「うちの生徒の8割近くが理系志望。『理高文低』が鮮明になっている」という。鉄緑会から17年は東大医学部に進学する理3の定員97人のうち60人の合格者を輩出した。もともと同塾は東大文1、理3の合格を目指して誕生したが、「文1の優位はなくなりつつある」という。東大法出身で経営共創基盤の冨山和彦最高経営責任者(CEO)は「僕らの時代は文1の人気が圧倒的だったが、合格最低点でも文2、文3とあまり差がつかなくなっている」と話す。

かつては東大法を卒業して官僚となり、政治家に転じて首相になるというのが日本の最高のキャリア像といわれた。


 戦後だけでも吉田茂佐藤栄作福田赳夫など東大法卒、官僚出身の首相がきら星のように続いた。しかし、1991年に首相になった宮沢喜一氏以降、東大法卒の首相は誕生していない。バブル経済崩壊後、大蔵省接待汚職事件が98年に発覚、「官僚の中の官僚」と呼ばれた大蔵官僚の地位が揺らぎ、同省は解体の憂き目に遭った。

「私、一体何をやってるのだろう。これから40年間もこんな生活が続くのか」と自問した。その後、山口さんは弁護士に転じたが、結果的に「ほかの先輩たちのように自分は国家のために奉仕するという意識をしっかり持てなかった」と振り返る。

 山口さんが東大法学部に在籍した頃は、官僚人気が下がり、弁護士など法曹界の志望者が増える時期だったという。しかし、暗転する。「司法試験改革は大失敗ですよ。後輩のなかには本当に食えない弁護士もいる」と東大法卒の弁護士は話す。司法試験改革により06年度まで1000人前後だった合格者の数は08年度から6年連続で2000人を突破、「弁護士間の競争が激しくなり、格差がつくようになった」と山口さんは話す。海外の弁護士資格を持つ人も増えた。山口さんもハーバード大ロースクールに留学した。

 東大法3年生の男子学生は、「今は絵に描いたエリートコースってあるんでしょうか。官僚になるつもりでしたが、広告代理店に決めました。でも転職するかもしれない」という。官僚や法曹界の人気が下がり、外資系のコンサルタント会社や投資銀行の人気が一時的に上昇したが、「今や多様化し、いきなりベンチャーに入る人もいる」という。

山口さんも「実は私自身がキャリアで迷走しています。官僚になり、弁護士になり、そして留学したけど、将来的には大学に戻りたいと考えています。しかし、博士号取得には時間もかかるし、どうなるか分かりません」と迷っている様子だ。東大法首席女子の悩みも当面つきそうもない。

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