https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

Amazon.co.jp: 戦史 上 (岩波文庫 青 406-1)の yangさんのレビュー

ペロポネソス戦争は、BC431年から27年間という長きにわたってギリシア全土を混乱の巷となしたアテーナイ人とペロポネソス人との戦争で、アテーナイの敗北で終っている。この戦いの経過を記録したトゥーキュディデースの『戦史』は、すべての事件を総花的に書かず、自分の構想をささえるのに必要と判断したもののみを書きとどめている。「戦いという好ましからざる人間の行為は何を前提としているのか、戦いを余儀なくさせる人間の文明とは何を前提としているのか、何を基に何を目的に生じうるのか、どのように違った条件のもとに異なる形態をとりうるのか」と、自らに問いながら書かれている。トゥーキュディデースはこう語る。


“私の記録から伝説的な要素が除かれているために、これを読んで面白いと思う人はすくないかもしれない。しかしながら、やがて今後展開する歴史も、人間性のみちびくところふたたびかっての如き、つまりそれと相似た過程を辿るのではないか、と思う人々がふりかえって過去の真相を見極めようとするとき、私の歴史に価値をみとめてくれれば充分であろう”

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170418#1492511955

Amazon.co.jp: 戦史 上 (岩波文庫 青 406-1)の mさんのレビュー

ツキジデスを日本語でしか読めない人たちにとっては、現在入手できる3種類の翻訳(岩波、京大、ちくま)の中では特に注と地図において抜きん出た訳であり、「これしかない」と申し上げておこう。しかし、久保訳でツキジデスを「読んだ」気になるならば、それは大きな誤解だろう。ツキジデスの
原文は久保訳の日本語のような名文ではない。ツキジデス本人以外には、どんな言語をもってしても、再現できない「名文」なのである。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170418#1492511953

Amazon.co.jp: 戦史 上 (岩波文庫 青 406-1)の ヘルメスデザインさんのレビュー

古代ギリシア文明は滅びた
今生きているギリシア人で
本気で神々を信じる者は皆無であり、
キリスト教ギリシア正教)を信じ、人種的にも混血がすすみ、
あのパルテノンや、ホメーロス叙事詩を生んだ
「神々」の宗教をもつ社会は存在しない。


その滅びのはじめは、このペロポネーソス戦争か。
ペロポネーソス戦争→マケドニア支配→ローマ支配→キリスト教化→その後の動乱に次ぐ動乱


ポリス間の戦争、アテーナイ側とスパルタ側の
厳しい、しかし、だらだらした戦争、それがペロポーネソス戦争だ。

ヘロドトス『歴史』は
血湧き肉躍る、大活劇であり、ギリシア都市国家群の
自由と独立をかけた大義ある大戦争であった。


このトゥーキュディデース『戦史』
で描かれる、スパルタ対アテーナイの
覇権争いには、すっきりしない。陰惨を極める。希望がどこにあるというのか。
そしてまた、戦争の本当の理由を、冒頭近くで、史家が、明らかにしたいと
表明しているのだが、それが、なんと明かされずに、終わるのだ!!

学生の時に、特別講義で、自分のかよう大学に
久保先生が来られた。1986年ぐらい。
まさに憧れの先生の講義を
聴けるなんて!って感じで感動したね!
これは金やら地位やらとは、全く別次元の話。


講義の中身はラテン文学(詩人論)、ホラティウスあたり。
最後の質疑応答で、すっくと手を挙げ、質問したのは
私一人。
「ラテン文学は、ギリシアの前にはどうしても
落ちる。かすみます。それでも、ご研究なさるのは何故でしょうか」


久保先生は、なごやかな中にも、真意を込めて
「ラテンを通して、仰ぎ見る、ギリシア
その眩さが、判ってくるんです」


「ありがとうございました!
(内心の私のうめき声:う〜っ!!さすがは、久保先生!)」


シケリアでのアテーナイ兵の潰走、その陰惨な描写、
それを訳されたうえでの、確信なのですな〜

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170307#1488883167

国際紛争原書第10版 | 有斐閣

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20160212#1455273307
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20151101#1446374605
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140428#1398681212
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140127#1390820251
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20140124#1390560842
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20111128#1322478018

国際法の学び方 - 立命館大学