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アメリカが主導する有志連合は18日、シリア北部のラッカ近郊でISと戦う友軍の部隊がシリア軍の戦闘機から攻撃を受けたとしてこの戦闘機を撃墜しました。


これについてシリアのアサド政権のメクダード副外相は19日、首都ダマスカスでNHKの単独インタビューに答え「アメリカの目的はISの壊滅ではなくシリアを分割し戦争を長引かせることだ」と強く非難しました。
そのうえで、アメリカの行為は内戦の沈静化に向けた取り組みに反し事態を悪化させると警告しました。


一方、国連が仲介する反政府勢力との和平協議についてメクダード副外相は「率直に言って進展していない」と認めたうえで、国連のデミストラ特使が誠実に取り組んでいないと批判し反政府勢力やこれを支援する国々にもっと圧力をかけるべきだと強調しました。


アサド政権側はロシアなどの支援を受けて内戦で圧倒的に優位に立ち強気の姿勢なのに対し、欧米などが支援する反政府勢力はまとまりにも欠けており、双方の妥協が求められる政治的な解決の見通しは全くたたない状況です。

アメリカが主導する有志連合がシリア軍の戦闘機を撃墜したことについて、シリアのアサド政権を支援するロシアの国防省は19日、声明を発表し「許しがたい国際法違反であり、事実上の侵略行為だ」として厳しく非難しました。
そのうえで、シリア上空で偶発的な衝突を防ぐためにアメリカとの間で設けていた連絡窓口の運用を再び停止したとしています。


さらにロシア国防省は、ロシア軍機が展開するユーフラテス川から西側のシリアの上空で有志連合の航空機や無人機が発見された場合、「対空兵器や軍用機などで追尾する」として撃墜も辞さない構えを示しました。

ロシアがシリア軍機の撃墜を受けてアメリカとの連絡窓口の運用を停止したことについて、アメリカ国防総省のダンフォード統合参謀本部議長は19日、首都ワシントンでの講演で「われわれは衝突回避策の修復に向けて取り組んでいく」と述べ、窓口の運用の再開に取り組み、ロシア側とのこれ以上の関係の悪化を防ぎたいという考えを示しました。


また今回のシリア軍機の撃墜については「われわれは警告のためのあらゆる努力をはらったが、そのうえで指揮官は脅威があると判断し行動を取った」と述べ、あくまでも防衛目的の行動だったと改めて強調しました。