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サウジアラビアの国営通信は21日、サルマン国王がおいに当たるムハンマド・ビン・ナエフ皇太子を解任し、息子のムハンマド・ビン・サルマン副皇太子を新たな皇太子に任命したと伝えました。


ムハンマド新皇太子は、31歳の若さながら国防相を務めているほか、脱石油を目指した経済改革を主導するなど、国内での発言力を強めてきました。サウジアラビアは、アメリカのトランプ政権を巻き込む形で、イランとの対決姿勢を強めているほか、アラブ諸国とともに隣国カタールとの断交も打ち出しています。ムハンマド新皇太子は、これまで外交面でもリーダーシップを発揮してきただけに、今後の外交政策にも注目が集まりそうです。


サルマン国王が皇太子を交代させるのは2015年以来2回目のことで、交代の理由は明らかにはなっていませんが、みずからの息子を新たに皇太子に任命したことで権力基盤を強める狙いがあるものと見られます。その一方で、今回の皇太子の交代については、王族の中で権力の継承をめぐりサルマン国王親子に対して反発が出のではないかとの見方も出ています。

ムハンマド・ビン・サルマン新皇太子はサルマン国王の息子で、31歳という若さで王位継承順位第1位に昇格したことになります。
ムハンマド新皇太子はおととし、父親のサルマン国王が即位したあと、多くの王族たちを追い抜いて29歳の若さで副皇太子に抜てきされ、国の経済政策を決定する経済開発評議会の議長や国防相を兼務してきました。原油価格が大幅に下落して財政難が深刻化する中、去年、「脱石油」を掲げた野心的な経済改革の計画「ビジョン2030」を打ち出し、注目を集めました。


また外交面ではこの2年余り、隣国イエメンへの空爆作戦やペルシャ湾の対岸のイランとの国交断絶など、国防相としてサウジアラビアの軍事や外交政策を強硬な路線に転換させた実力者と見られてきました。ことし3月にはアメリカ訪問団のトップとしてトランプ大統領と会談したほか、去年は中国で習近平国家主席とも会談するなど、各国の首脳に経済改革への協力を求める、いわゆる「トップセールス」を行ってきました。


日本との関わりでは去年8月に日本を訪れ、安倍総理大臣と会談し、両国の協力強化について協議し、父親のサルマン国王がことし46年ぶりに訪日するための事前の準備を進めました。その際、人気漫画「ONE PIECE」や「機動戦士ガンダム」など日本のアニメや漫画を好む「若きプリンス」としても注目を集めました。