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イラク軍が奪還作戦を進める第2の都市モスルで、最後に残った旧市街に立てこもる過激派組織ISは21日、800年以上前に建てられ、斜めに傾いたユニークな塔が街のシンボルとして市民に親しまれてきた、ヌ―リ・モスクを爆破しました。


これについて、モスルの住民たちから失望と怒りの声が上がっていて、モスル近郊に設けられた避難民キャンプに22日、たどり着いたばかりのアフマドさんは「長い歴史を持つ偉大なモスクだったので、とても悲しく、心を痛めています」と嘆いていました。


また、その父親で40年以上、このモスクに通ってきたユセフさんはISの支配下でのモスクの状況について「ISの宗教指導者が説教を行うようになり、戦闘への参加を呼びかけていた」と明らかにしたうえで、「ISが行ったことはイスラム教とは関係なく、ただの犯罪だ」と憤っていました。


モスクの破壊について国連人権高等弁務官事務所の報道官は23日、スイスのジュネーブで会見を開き、「国際人道法は明確にこのような攻撃を禁止している」として、戦争犯罪にあたる行為だと非難しました。


イラク政府はこのモスクについて将来、復元したい意向を示しています。