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欧米の支援を受けるクルド人勢力はシリア北部で支配地域を拡大し、去年3月には大統領職や議会を備えた自治を始めると一方的に宣言しました。


地元メディアによりますと、クルド人勢力の代表らが28日に会合を開き、ことし11月に支配地域の町や村ごとの議会選挙を行ったうえで、来年1月には地域全体の議会選挙を実施する方針を示したということです。


クルド人勢力は、アメリカ主導の有志連合が進める過激派組織ISとの戦いで地上部隊の主力を担い、戦況を有利に進めていることから議会選挙を通じて実効支配を固める狙いがあると見られます。


シリアのアサド政権は当初、自治宣言に対して不快感を示していましたが、その後、ISに対する軍事作戦上のクルド人の必要性を認めるなど態度を軟化させ、反応が注目されます。


一方、隣国のトルコは自国のクルド人の独立を求める動きが刺激されることを警戒しており、今回の選挙に対しては反発も予想されます。


クルド人による自治をめぐっては、イラクでもISとの戦いで自信を深めたクルド自治政府がことし9月、独立の賛否を問う住民投票を実施する予定で、地域の新たな火種にならないか懸念が深まっています。