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アリアンツの主任経済顧問を務めるモハメド・エラリアン氏は、米国では雇用が増加しているものの賃金の伸びは依然としてあまりにも低いと指摘。議会や政府が行動を取るべき緊急性は高まっていると述べた。


  エラリアン氏は4日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「歴史を振り返れば今はまだ見限るべきではないが、予想に届かない経済指標が続いている。米経済はソフトパッチ(軟調局面)に入っており、しかもこのソフトパッチは長期化しそうだ」と発言。「従って、個人的にはますます心配になっている」と語った。


  米労働省が4日発表した雇用統計によると、7月の平均時給は前月比0.3%増、前年同月比で2.5%増。年間の賃金上昇率は過去2年、ほとんど変わっていない。エラリアン氏とのインタビューは、この統計の発表前に行われた。


  同氏はまた、米政策金利が引き続き過去最低付近にあるため、イエレン連邦準備制度理事会FRB)議長が将来の金融安定を脅かさずに労働市場を活性化できる余地はほとんどないと指摘。インフラ投資の増額や税制改革、個人債務の過剰な負担を軽減する措置が必要だとして、「これはFRBにできることではない。議会や政権に可能な行動であり、実行するべきだ」と主張した。


  7月雇用統計では非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)が前月比20万9000人増加し、市場予想を上回った。トランプ大統領は統計の発表後、「素晴らしい雇用者数が発表された。それに私は就任してまだ間もない」とツイッターに投稿した。


原題:El-Erian ‘More and More Worried’ About Wages, Even as Jobs Gain(抜粋)