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シリアのクルド人勢力は、内戦による混乱が続く中、支配地域を拡大し、去年3月、シリア北部で自治を始めると一方的に宣言したのに続き、先月28日には、初めての議会選挙を来年1月に実施すると発表しました。


これについて、アサド政権のメクダード副外相は6日、ロイター通信などに対し、「率直に言って、これは冗談だ。シリアは領土のいかなる部分も決して分離させない」と述べ、これを認めない考えを示しました。そのうえで、「そのような目的で動いている者に対し、やめるように忠告する」と述べ、実効支配を強めようとするクルド人勢力の動きをけん制しました。


クルド人勢力は、過激派組織IS=イスラミックステートが首都と位置づける北部の都市ラッカの制圧に向けた作戦でも、アメリカなどの支援を受けながら地上部隊の主力を担うなど、存在感を発揮しています。


アサド政権も、クルド人勢力がISとの戦いで果たす役割は認める姿勢を示してきましたが、これ以上勢いを増すことにはくぎを刺した形で、シリアではISの壊滅後を見越した駆け引きが徐々に本格化しています。