https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com


過激派組織ISの重要な拠点となってきたシリア北部のラッカでは、クルド人勢力が主体のシリア民主軍がことし6月、アメリカ主導の有志連合の支援を受けて制圧に向けた作戦を本格的に開始し、今月初めには旧市街を解放しました。


攻勢を強めるシリア民主軍は20日、市内の北部で攻略を進めた結果、これまでにラッカ市内の80%を解放したと発表し、作戦は最終局面にあるという認識を示しました。


シリア民主軍は、解放した地域で地雷の除去を進めるとともに、ISの残党をさらに追跡するとしています。


地元の活動家は、シリア民主軍は、ラッカ市内を自由に移動しており、ラッカの完全な解放は時間の問題だとしています。


シリアでは、ISのもう1つの重要拠点である東部のデリゾールでも、西から政府軍が、また北から「シリア民主軍」がそれぞれ部隊を進めていて、ISに対する包囲網は一段と狭まっています。


イラク北部のクルド自治政府が今月25日に予定している独立の賛否を問う住民投票をめぐっては、国の分断や地域情勢の不安定化につながるとして、イラク中央政府のほか、周辺国や国連などが反対しています。


こうした中、自治政府のバルザニ議長は20日、クルド人自治区の拠点都市、スレイマニアで演説し、あくまで投票を実施する姿勢を示しました。そして「2年以内にすべての問題を解決し、さようならを言えるだろう」と述べ、住民投票で賛成多数を得たうえで中央政府との交渉に入り、2年以内の独立を目指す考えを表明しました。


一方、同じスレイマニアでは今月に入り、独立に反対票を投じるよう呼びかける集会も開かれ、クルド人の中からも、中央政府や周辺国などとの関係悪化による経済や治安への悪影響を心配する声が上がっています。


集会を主催した実業家のシャスワル氏はNHKの取材に対し、将来的な独立は誰もが望んでいるとしながらも、「今の状況ではこれまで支援してくれた国も助けてくれない。独立への賛成はクルドの評判や経済を傷つけるだけだ」と話していました。