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 たとえば私の場合は「人文科学と経営科学の交差点で仕事をする」という大きな戦略を立てています。哲学・美学・歴史・社会科学・心理学といった人文科学の知見を経営科学の知見と組み合わせることで、他の人とは異なる示唆や洞察を出し、それをコンサルティングやワークショプや執筆に用いるという戦略です。


 したがって、私の場合は、主に人文科学系の知識と経営科学の知識が「武器として重要」ということになり、独学のカリキュラムはそのプライオリティに従って組み立てられることとなります。


 これは逆に言えば、「何をインプットしないのか」ということを明確化する、ということでもあります。この点については本書で何度も触れることになりますが、現在の社会は情報がオーバーフローしている状態になっていますから、知的生産システムのボトルネックは「インプットの量」ではなく、「インプットの密度」にあります。


 自分の戦略や文脈に適合する、費用対効果の高い情報の密度をいかにして維持していくか、という点が重要になっているわけです。そして「情報の密度」を高い水準に保つには、いかにして「情報を遮断するか」という点がポイントになってきます。

 これは独学の戦略を立てる上では大変重要なポイントなので、よくよく注意してください。世間には「知らないと恥をかく」といった枕詞で人の焦燥感を煽り、自分の知っている情報をさも価値のあるもののように見せて売りつけようとする人で溢れていますが、他の多くの人が知っている情報というのは、知的戦闘力の向上という観点からすれば1ミリの価値もありません。なぜなら、そのような情報は差別化の源泉にならないからです。

知識よりも見識を養うような勉強法を採る。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20171121#1511260601
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