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韓国外務省が29日、明らかにしたところによりますと、ことし10月19日、香港船籍の「ライトハウスウィンモア」が、日本で生産され、韓国南部ヨス(麗水)の港で積み込まれた石油精製品のうちおよそ600トンを、東シナ海の公海上で、北朝鮮の船舶「サムジョン2」に提供していたということです。


石油精製品は、国連安全保障理事会の制裁決議で北朝鮮への輸出が厳しく制限されていて、「サムジョン2」は、こうした禁輸対象の物資を運んでいた疑いがあるとして、新たに国連加盟国の港に入ることが禁止される見通しになっている船舶4隻のうちの1隻です。


韓国の税関当局は、先月下旬、再びヨスの港に入ってきた「ライトハウスウィンモア」に立ち入って、中国人23人、ミャンマー人2人の合わせて25人の乗組員から詳しい事情を聴くなど、現在も調べを続けているということです。


これに先立って、アメリ財務省は、別の北朝鮮の船舶で、国連加盟国の港に入ることが禁止される見通しの「レソンガン1」が、10月19日に、海上で横付けされた国籍不明の船から、何らかの物資を移し替えている様子を撮影した写真を公開しており、同じ日に少なくとも2隻の北朝鮮の船舶が石油精製品などの提供を受けていた可能性があることになります。


安保理は、北朝鮮による制裁逃れの密輸を食い止めることで、核・ミサイル開発の資金源を封じ込めたい考えですが、制裁の実効性をいかに確保するのかという課題が改めて浮き彫りとなった形です。

これについて、中国外務省の華春瑩報道官は、29日の記者会見で、韓国外務省が明らかにした内容について把握していないとしながらも、メディアの報道を受け、中国としても調査してきたことを明らかにし、「関係する船は、8月以降、中国の港に出入りした記録はなく、この船が、ほかの国の港に行ったのかどうかは把握していない」と説明しました。


そのうえで、「中国は終始、全面的かつ厳格に国連の安保理決議を履行し、国際的な義務を果たしており、中国の国民や企業が決議に違反する活動をすることを絶対に許さない」と述べ、中国政府は制裁決議を厳格に履行していると強調しました。


一方、アメリカのトランプ大統領が28日、みずからのツイッターに「北朝鮮に石油が入ることを中国が許していることに非常に失望している」と書き込んだことについては、「朝鮮半島の核問題を平和的に解決するよう各国が共同で積極的な努力をすることを望む」と述べるにとどめました。

世界各国の船舶の位置情報を公開しているウェブサイトによりますと、香港船籍の「ライトハウスウィンモア」は、2014年に建造された長さ144メートル、幅23メートルのタンカーで、1万6500トンの貨物を運ぶことができるということです。


また、「ライトハウスウィンモア」は、韓国の税関当局の調べを受ける10日前の、先月14日には、台湾中部の台中から韓国南部のヨスに向けて、東シナ海を航行していたことが確認されているとしています。

世界各国の船舶の位置情報を公開しているウェブサイトによりますと、北朝鮮の船舶、「サムジョン2」は、1975年に建造された長さ80メートル、幅12メートルのタンカーで、2500トン余りの貨物を運ぶことができるということです。


また、「サムジョン2」は、ことし5月にロシア極東のウラジオストクの港を出て、中国東北部遼寧省・大連の港に入ったことが確認されているとしています。


アメリカ軍と韓国軍の合同軍事演習は、例年2月から3月頃にかけて始まりますが、来年はピョンチャンオリンピックパラリンピックの開催時期にほぼ重なることから韓国政府がアメリカ側に延期を提案しています。


これに関して、マティス国防長官は29日、「演習の計画変更はいつものように両国と軍次第だ」と述べて、今回演習を延期するかどうかは両国間の調整次第だという認識を示しました。


そのうえで、マティス長官は「外交問題などを理由に私が一時期、演習を中断するかといえばそれはなく、現時点で予想もしていない」と述べて、現時点で演習を中止する考えはないことを明らかにしました。


また、マティス長官は、北朝鮮への圧力について「国際社会の多くの支持とともに外交努力が払われ、経済面において言葉でなく実際の行動で強化されている」と述べて、アメリカ政府として引き続き外交主導で事態の打開を目指していくという考えを示しました。