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海上保安庁は、台風など悪天候が予想されるときには、空港島からおよそ5.5キロ以内の海域に停泊しないよう呼びかけていましたが、タンカーはこの海域に停泊していて流され連絡橋に衝突しました。

船舶事故に詳しい神戸大学大学院の若林伸和教授は、AISと呼ばれる船の位置などを電波で発信する装置のデータから、当時の大阪湾内の船舶の状況を分析しました。その結果、停泊しないよう呼びかけられていた海域には、このタンカー以外にも少なくとも10隻の船が停泊していたことがわかりました。

このうち3隻は、タンカーと同じように海底のいかりごと風や波で流される「走錨(そうびょう)」が起きていた可能性があるということです。

また、先月23日に台風20号が通過した際には、同じ海域に少なくとも33隻の船が停泊していたこともわかりました。この中には海上保安庁の巡視船も含まれていましたが、海上保安庁は「停泊していた船が多く事故に備え警戒していた。気象状況を見て判断していて、運用に問題はなかった」と説明しています。

若林教授は「海上保安庁の呼びかけに実効性があったのか疑問だ。重要施設から離れた停泊をルール化すべきだ」と指摘しています。