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 大塚家具によると、複数の金融機関と締結した50億円枠のコミットメントライン契約は「今も継続している」(広報担当者)という。

 大塚家具を信じ、取引を継続する家具メーカー。大塚ブランドの重みを大切にする顧客、株主も多い。だが、ここに至っても資金繰り状況や将来ビジョンを示せない大塚家具のブランド力は根底から揺らぎ始めている。

 破格セールで来店客数は大幅に増えているようだ。連休中の10月7日、有明ショールームを訪れると大塚久美子社長が自ら接客する姿が目に入り、意気込みが伝わってきた。

 これで2017年8月から今年9月まで14ヵ月も続く店舗売上の前年同月割れに歯止めがかかるのか。「在庫一掃SALE」が起爆剤になるのか。10月の売上が試金石になるだろう。

 大塚家具の2018年12月期第3四半期(7-9月期)は、11月14日に開示を予定している。店舗売上高は7月(前年同月比73.4%)、8月(同78.5%)、9月(同87.9%)と落ち込み、特に応接やダイニング関連が不振という。

 2018年12月期中間決算で下方修正した同期の通期計画は、売上高376億3,400万円(前期比8.4%減)、営業利益マイナス51億円、経常利益マイナス52億円、当期純利益マイナス34億2,600万円と、赤字を前提にしている。それでも業績予想の実現には、赤字でも「在庫一掃SALE」に取り組まざるを得なかったのかも知れない。

 「資本増強や事業シナジーを生む業務提携について様々な選択肢を多面的に検討している」(大塚家具の担当者)。様々な支援先の名前も飛び出すが、情報開示の姿勢は見られない。

 手元資金が減少し、頼みの投資有価証券も底が見え始めた。じわじわと迫る時間との勝負を前に、次の一手は何が残されているのか。

https://d1021.hatenadiary.jp/entry/2018/10/09/200450(猫ブームとともに、日本の職人の技を駆使した「猫家具」に注目が集まっています。)
https://d1021.hatenadiary.jp/entry/2018/10/03/200434(大塚家具が金融株売却)