“INF破棄” 米大統領補佐官がロシア外相などと会談へ #nhk_news https://t.co/FpKTfN6On6
— NHKニュース (@nhk_news) 2018年10月21日
アメリカのトランプ大統領は20日、冷戦時代の1987年にアメリカと旧ソビエトが調印し、現在はロシアが履行義務を引き継ぐINF=中距離核ミサイル全廃条約について「われわれは条約を尊重し守っているが、ロシアはそうではない」などと述べ、条約を破棄する考えを明らかにしました。
これを受けて、アメリカのボルトン大統領補佐官が22日、モスクワでラブロフ外相などと会談し、翌日にはプーチン大統領との会談も調整が進められているということです。
ただ、ロシアのリャプコフ外務次官は21日、「ロシアは厳格に条約を順守している」と反論したうえで、条約破棄は軍事面で絶対的に優位な立場を確立させたいアメリカの一方的な行動だと非難していて、ロシア側はボルトン補佐官に対しても、こうした考えを伝えるとみられます。
アメリカは、ロシアの対応次第で条約を破棄する手続きに踏み切るとみられ、破棄されればアメリカとロシア、そして中国による軍拡競争の危険性が一段と高まるおそれがあるだけに、会談の行方が注目されます。
31年前、旧ソビエトを代表して条約に調印したゴルバチョフ氏(87)は21日、ロシアの通信社のインタビューにこたえ、「ソビエトの指導部と何よりアメリカ自身が核軍縮のために注いだ努力をすべて台なしにするものだ」と述べ、トランプ大統領が条約を破棄する考えを示したことを批判しました。
そのうえで、「軍縮の合意を破棄するようなことは絶対にあってはならない。合意の拒否は良識から外れており、理解に苦しむ。条約の破棄は間違いだ」と訴えました。
そして、「アメリカが政策を転換し、後退しようとするのを支持してはならない。ロシアだけでなく、核兵器のない世界を目指すすべての人々が声をあげるべきだ」と呼びかけました。
ゴルバチョフ氏は、軍縮の進展や冷戦の終結に大きな役割を果たしたことが評価され、1990年にはノーベル平和賞を受賞しています。
イギリスのウィリアムソン国防相はイギリスのメディアに「われわれは、ロシアが条約を順守する必要があるという明確なメッセージを伝えるアメリカの立場を強く支持する」と述べました。
そのうえで、「条約が継続されることを望んでいるが、ロシアは条約に違反していて、対応を改める必要がある」と述べ、ロシア側を批判しました。
ドイツのマース外相は21日に声明を発表し、「条約は30年間、ヨーロッパの平和構築の重要な柱となってきた」と述べました。
そのうえで、「われわれはロシアに対して条約に違反しているという訴えに対処するよう働きかけてきた。今回は、アメリカに対して起こりうる結果を考慮するよう求める」として、条約の破棄が核軍縮の流れを逆戻りさせることへの懸念を示しました。
https://d1021.hatenadiary.jp/entry/2018/10/21/200245(トランプ「ロシアとの中距離核ミサイル全廃条約破棄する」)