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 30半ばを過ぎたとは思えない童顔で、甘えたような声としゃべり方。ほどよく丸みを帯びたボディラインで、おっとり愛され女子のイメージを不動のものにしている。最近は演じる役もほぼ同じだ。ちょっとどんくさくて、お人よしで、ひっどーいと言いながら頬をふくらませるような。そして人の好意や思わぬ反応にキョトンとした顔をする。深キョン、いや深キョトンと言ってもいいが、どの役もたいがいこの顔のオンパレードである。

 芸事は、変わらないように変わり続けるのが大事と聞く。変わった、と受け手側に感じさせる理由が進歩の場合もあれば、進歩せずに時代に取り残されている場合もあるからだ。つまり深キョンのキョトン顔は、おそらくだが、変わらないように変わり続けているのだろう。

 思い出したのは「タッチ」を描いた漫画家・あだち充作品のヒロインたちである。昨年、あだち作品の「ヒロイン総選挙」をやった際、38人のヒロインたちの顔が似すぎており、見分けがつかないことで話題になっていた。いちばん有名な「タッチ」の浅倉南も同様である。しかし編集部によれば、よく見るとヒロインの輪郭や黒目の大きさが全然違うというのだ。

 このあだち充ヒロイン理論は、深キョンにも言える。愛されるキョトン顔は変えずに、キャラの輪郭を変えていくという技術。

 何より重要なのは、セルフイメージに無頓着そうな様子である。痩せすぎず丸みのある体や、酒豪だったり、日焼けした体でサーフィンをしたり、いわゆる愛され女子の王道ではない姿を発信してけろっとしている。SNSでも女優や俳優との交流があまり見られない代わりに、吉田沙保里いとうあさこと楽しげに飲んでいる写真が好感度を集めているそうだ。

 気取らずマイペースにキョトン顔。無意識に男心を振りまわす「タッチ」の浅倉南が重なる。2人とも自分のことを名前で呼ぶし。男性が選ぶ「不倫したい女性タレントランキング」という良いんだか悪いんだかわからないアンケートで首位を獲得するのもうなずける。

 思うに、吉岡里帆しかり、藤原紀香しかり、女子から支持を集めにくいとされている女性は、「頑張っているわたし」を発信しすぎている。吉岡はいつも健気に頑張っている役ばかりだし、紀香は常にノリノリノリカである。 周りがどんなに、そっちじゃない、戻ってこい!と言っても彼女らは持ち場と信じた場所を動かず、「頑張るかわいい私」を発信し続ける。むしろ得意技を守りたいなら、時代に応じてマイナーチェンジし続ける深キョンメソッドが必要なのに。

https://d1021.hatenadiary.jp/entry/2018/11/20/200030(不倫したい女優1位 深田恭子の魅力)