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イランでは先月28日、物価の高騰や就職難に不満を募らせた市民が北東部の都市マシュハドで、抗議行動を行ったのをきっかけに各地に反政府デモが広がり、一部で最高指導者のハメネイ師を頂点としたイスラム体制への異例の批判にも発展しています。
国営テレビによりますと、先月31日には西部ハマダン州などの3つの都市で治安当局との衝突などによって市民11人が死亡したということです。


国営テレビが伝えた先月31日のデモの映像では、参加者が通りを埋め尽くしている様子や、投石などで政府の建物が被害を受けている様子がうかがえます。


さらに1日には中部イスファハン州で警察官1人がデモの参加者に射殺されたということで、一連のデモによる死者は合わせて14人となったほか、拘束された人は400人以上に上っています。


政府はデモの参加者が利用しているソーシャルメディアを遮断するなど締めつけを強化し、ロウハニ大統領は演説でデモの参加者と治安当局の双方に暴力的な行為をやめるよう求めました。
しかし市民と警察の双方で犠牲者が増える中、事態がさらにエスカレートすることも予想され、混乱が続いています。


アメリカのトランプ大統領は、イラン各地で先月下旬から続いている反政府デモについて1日、みずからのツイッターに「すばらしいイランの人々は長年にわたって抑圧されてきた。人々は食料や自由に飢えている。人権ととともにイランの富も奪われている」とイラン政府を非難したうえで「変革の時だ」と書き込み、デモを支持する考えを示しました。


また先月31日には「イランは、平和的なデモの参加者が連絡をとれないようにインターネットを閉鎖した。よくない」とツイッターに書き込み、イラン政府がインターネットの利用を一部で遮断するなど締めつけを強化していることを批判し、けん制しました。


トランプ大統領は連日、イラン政府への批判を繰り返していて、イラン国内の混乱に乗じてイランとの敵対姿勢を鮮明にしているみずからの正当性をアピールする狙いがあると見られます。


トランプ大統領は今月中旬にも、イラン核合意に基づいてイランへの制裁を解除した状態を維持するかどうかを大統領みずから判断することになっていて、どのような判断を示すのか注目されます。

イランと敵対するイスラエルのネタニヤフ首相は1日、イランで起きている反政府デモを支持するビデオメッセージを出しました。


この中でネタニヤフ首相は「勇気あるイラン人たちが路上に流れ込んでいる。正義や、何十年にもわたって否定されてきた基本的な自由を探し求めている。この政権が最後に崩壊した時、イラン人とイスラエル人は再びよい友人になれる。イランの人たちがこの気高い自由への探求を成功させることを願っている」として、反政府デモを支持する姿勢を示しています。


また「悲しいことに、多くのヨーロッパの政府は若い勇敢なイラン人が路上で殴られている時に黙って見ているだけだ。私は黙ったままではいない」とも述べ、国際社会に対しイラン政府による締めつけを批判するよう呼びかけました。