篤姫の輿入れで「#西郷どん」が手に入れたモノとは? 歴史家・磯田道史氏の語る「西郷隆盛のすごさ」https://t.co/RnK7DwRiqA
— デイリー新潮 (@dailyshincho) 2018年4月8日
いろいろあったけれどもなんとか篤姫が将軍・家定の正室となるところまで話が展開したNHK大河ドラマ「西郷どん」
西郷の行動パターンを見ると、事態を動かすにあたって、いわゆる草の根運動ではなく、トップを掴んで、そこから始める傾向が顕著だという。
「例えば薩摩藩の中では斉彬のような絶対的トップ、倒幕では長州の実質トップだった木戸孝允(桂小五郎)、江戸無血開城では勝海舟でした。
相手にするならトップ級、二流や三流の人や物というのはいざという時に大仕事をするのに役に立たない、西郷にはそういう世界観があったように感じます」
このようにいうと、何だか鼻持ちならないようにも思われるかもしれないが、そうではない。ドラマでも見られる通り、西郷は普段は庶民に対して横柄だったわけではない。しかし、「超一流の人間だけ使う」というのは政治や策謀、戦争や外交においては不可欠な考え方なのだ、と磯田氏は語る。
「それはある時期の坂本龍馬の手法とよく似ています。
(西郷は)戊辰戦争ではコミュニケーション能力に欠ける大村益次郎を指揮役として起用しました。
大村に一切の軍略を委ねるのは薩摩としては好ましくなくても、『大村こそ軍事の天才』と思えば絶対にそれを貫いた。そういう『質』の見極めに対する厳しさが西郷にはありました。
重大な国事にあっては超一流だけが通用する、という思想がどこかで教え込まれていないとできないことです」
西郷の言動からは現代人の私たち、とくに政治にかかわる人たちには学ぶべき点が多そうだ。