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シンガポールのバラクリシュナン外相は7日から2日間の日程でピョンヤンを訪れていて、北朝鮮の国営テレビは外務省で東南アジアを担当するチェ・ヒチョル次官が、空港で出迎えた際の映像を7日夜、放送しました。


これに続いてリ・ヨンホ外相が7日、早速バラクリシュナン外相と会談し、国営メディアは8日朝、「両外相は米朝首脳会談を控えた情勢と関連して深く意見を交わした」と伝えました。


シンガポール外務省によりますと、今回の訪問はリ外相の招きによるもので、滞在中、バラクリシュナン外相はキム・ヨンナム最高人民会議常任委員長とも会談するとしています。


ラクリシュナン外相は今月5日にワシントンも訪れてアメリカのポンペイ国務長官と会談したばかりで、北朝鮮キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の現地での受け入れなどについて最終的な調整を図っているとみられます。


来週12日にシンガポールで開かれる米朝首脳会談を前に、ワシントンを訪れている安倍総理大臣とトランプ大統領の日米首脳会談は、日本時間の午前1時すぎから、ホワイトハウスで始まりました。


冒頭、トランプ大統領は、来週12日に迫った史上初の米朝首脳会談について、「準備はできている。すべて順調にいっており、このまま進むことを望んでいる」と述べ、米朝間の調整が順調に進んでいるという認識を示しました。


そして「記念撮影以上のものになる。最低でもいい関係を構築する。実りのある会談になると思う。私はこの問題に対処する」と述べて、会談の成功に意欲を見せました。


一方で、「何度も言っているようにこれはプロセスだ。1回の首脳会談で出来るような合意ではない」と述べて、来週の米朝首脳会談1回で非核化をめぐって大きな合意に達するのは難しいという認識も示しました。


また、「北朝鮮が非核化しないということは受け入れられない。非核化なしに制裁は解除できない。制裁は極めて強力だ」と述べ、北朝鮮が非核化しなければ制裁は解除しない考えを示しました。


ただ、「もっと多くの制裁をかけることもできるが、現時点ではしない」とも述べました。


アメリカのトランプ大統領は7日、ホワイトハウス安倍総理大臣と会談したあと、共同記者会見に臨みました。


この中で、トランプ大統領は日本人の拉致問題について、「安倍総理大臣はこの問題をとても熱心に長く語ったし、私も彼の意思に従う。北朝鮮との間で拉致問題を間違いなく確実に議論する」と述べて、米朝首脳会談キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長に対し、日本人の拉致問題を必ず提起すると明言しました。


また、トランプ大統領北朝鮮の非核化に向けて、日本と緊密に連携していく姿勢を改めて強調するとともに、「もし取引がうまくいけば、われわれは中国や韓国とともに北朝鮮を支援していくことで一致した。日本と韓国は経済面でとても大きな支援をするだろう」と述べて、北朝鮮の非核化が実現した際には、日本や韓国に経済面での支援を期待する考えを示しました。


そして、米朝首脳会談について「私たちは偉大な成功を手にするだろう」と述べて、楽観的な見通しを示しました。


そのうえで、朝鮮戦争終結をめぐってトランプ大統領は「合意に署名することはありうる。これは最初の一歩になるかもしれない」と述べて、朝鮮戦争終結に向けて何らかの合意を取り交わす可能性があることを明らかにました。


さらに「国交正常化は私が期待するところであり、すべてが完了したあとにそうなることを願う」と述べて、完全な非核化が実現すれば、北朝鮮との国交を正常化する考えを示しました。そして、米朝首脳会談が成功すれば、キム委員長をアメリカに招くこともありうるという考えも示しました。


また、トランプ大統領はキム委員長からの書簡について「首脳会談をとても楽しみにしているという内容で、とてもすばらしく温かい書簡だった」と述べました。


さらに、北朝鮮に対する最大限の圧力は効果を挙げているとし、制裁は維持していくとしたものの「最大限の圧力という言葉はこれ以上使わない。なぜなら、われわれは友好的な交渉に入ろうとしているからだ」と述べて、北朝鮮に融和的な姿勢を示しました。


一方、トランプ大統領は日本との貿易をめぐる問題について、「われわれは貿易の不均衡を是正し、アメリカの輸出にとっての障壁の撤廃に取り組む。安倍総理大臣は先ほど軍用機や航空機、それに農産物など数十億ドルにおよぶ製品を購入すると話した」と述べ、公正で対等な貿易を実現するため、2国間の貿易協定を求めていく考えを示しました。


アメリカのポンペイ国務長官は、来週12日の米朝首脳会談を前に7日、ホワイトハウスでNHKのインタビューに応じました。


この中で、ポンペイオ長官は「われわれは北朝鮮を完全に非核化することが重要だと考えている。その引き換えとして、北朝鮮が求めている体制の保証をする用意がある。首脳会談で、できるかぎりの進展を図りたい」と述べました。


そのうえで、ポンペイオ長官は北朝鮮を訪問した際の、キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長との会談を振り返り、「キム委員長は私に対し、トランプ大統領と会って、どのように非核化を進めていくか話し合う用意があると説明した。両首脳は、このことに関して、話し合う機会を持つことになる。キム委員長は大きな戦略的決断を下さなければならない」と述べ、キム委員長がアメリカが求める非核化に応じる決断を下すことに期待を示しました。


さらに、非核化の実現を目指す時期をめぐっては「私はそれについて話したくないが、2人のリーダーが話すことになるだろう」と述べました。そして、ポンペイオ長官は「体制保証に加えて、経済的に実現可能な道があることを北朝鮮が認識する必要がある。非核化と経済支援はリンクしていて、日本の経済支援は重要だ。もし、シンガポールの首脳会談で成功を納めれば、日本だけでなく、韓国、中国など多くの国が北朝鮮の経済支援に参加するだろう」と述べました。


その一方で、「経済支援は北朝鮮が真の行動と変化を起こすまでありえない。日本による経済支援も同じだ」と述べて、日本による経済支援は北朝鮮の非核化が前提になるという考えを示しました。


シンガポール政府の発表によりますと、必要な物資の輸出入を認めるのは米朝首脳会談に参加する人や会談の準備に関わる人などが対象だということです。


輸出入を認める具体的な品目は明らかになっていませんが、今回の措置は首脳会談を挟む9日から14日まで期間を区切る形で設けられます。


シンガポール北朝鮮と国交がありますが、国際的な経済制裁が続く中、去年11月から北朝鮮との商業目的の貿易をすべて停止しており、今回の措置はホスト国として米朝首脳会談の円滑な開催を図りたいという狙いがあるものと見られます。