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岐阜地方裁判所の58歳の裁判官が、前任地で担当していた36件の民事裁判で判決文が未完成のまま法廷で言い渡しを行っていたことがわかり、裁判所は懲戒の申し立てを行いました。


懲戒を申し立てられたのは岐阜地方裁判所の山崎秀尚裁判官(58)です。


岐阜地裁によりますと、山崎裁判官は前任地の名古屋地方裁判所岡崎支部で去年4月からことし3月にかけて担当した36件の民事裁判で、判決文が未完成のまま法廷で言い渡しを行い、あとから判決文を完成させて当事者に送っていたということです。


ことし4月、名古屋地方裁判所の職員がこの裁判官が担当していた裁判の記録を確認したところ、判決の言い渡しから発送まで通常より時間がかかっていたため、詳しく調べたところ判明したということです。


岐阜地裁は、裁判所法が定める職務上の義務違反に該当するとして、13日、名古屋高等裁判所に懲戒の申し立てを行いました。


山崎裁判官は「処理に追われてやむなくやってしまった」と話しているということです。


岐阜地方裁判所は「法を順守すべき裁判官が、法律に基づかない手続きを行ったことは誠に遺憾で、再発防止に努めたい」とコメントしています。