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お客さんは、時間をかければその分満足度は高まる。しかし、QBハウスに来るお客様はどういう人か、それは基本的に面倒くさがりということ。


パッと入って、パッと出たいからスタイリストがより丁寧にやるというより、限られた時間の中でベストなパフォーマンスを行う必要がある。そしてそれがQBハウスの理美容業界の中での存在意義なのでもある。

QBハウスに集まるスタイリストにはある傾向があるという。それは業界をずっと転籍・転職してきた人。


その中でも特に...


北野:
表参道の単価の高い美容室から転職してくる人がとても多いのです。


そこには理美容業界に根付く風習が関係していた。業界的に「技術は見て盗め」という考えが広がっており、修行期間が非常に長いのである。もちろん専門学校などに行き、勉強はするが、カットの勉強は実践が必要で学校では学べない。


いざ現場に出ると下積みが「洗髪」から始まり、「パーマ」→「ロット巻き」→「カラー」→「カット」は最後。そこにたどり着くまで短くても3〜4年、個人店の場合は10年間カットまでにたどり着かないという人もいるが、皆やりたいのは「カット」。


従来の理美容店と比べて「自分のやりたいカットがすぐにできる!」という熱い思いを持った人が入ってきてくれているのだ。もちろんいきなり現場に行くわけではなく、6か月間の独自研修を行ってからである。

タケ:
これからの理美容業界、どうなるのでしょうか?


北野:
かなり理美容室の数があるので、銀行のように良い意味で、広がったものは統合されていくというタイミングがあるでしょう。その中で、質が上がったり、個性が出てくる。さらに歴史をたどっていくとさらに広がっていく。これはどの業界でもそうです。


そう語るには根拠がある。理美容業界も2005年が一番広がったが、そこから徐々に統合されている。加えて、理美容業界は平均年齢が70歳近くになってきたので、世代交代という課題もある。


業界トップで走ってきた世界的ヘアドレッサーのヴィダル・サスーン氏を支持して走ってきた人たちも70歳。その後、誰が引き継いでどういう束ねていくのかという問題が起こってくる。


特に2020年が一つのターニングポイントと言われているが、生活に密着している業界のため、お客がもっと選択していくようになるのではと北野社長は分析している。


例えばキュービーネットでは今、女性のお客様が増えている。節約志向もあるだろうが、『カットはこの店』『カラーはこの店』とお客が選ぶのだそうだ。


詳しく聞くと、「予約を入れると『今月もパーマ・カラーですよね?』と言われて、前髪だけカットしてほしいと言いにくい」とのこと。


身に覚えのある方もいるのではないだろうか?


今までは総合的な面でお客様の満足度を高めていたが、これからの時代は、より専門化、専門性に自分の受けたいサービスを選べると求められるという風に変わっていくのではないか?


北野社長は、今後の未来についてそう語ってくれた。