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アメリカのポンペイ国務長官は22日、西部カリフォルニア州で、アメリカに亡命してきたイラン人たちを前に演説しました。


この中で、ポンペイオ長官は、1979年のイランのイスラム革命から来年で40年の節目を迎えるものの、イランでは人権が無視され指導部は腐敗してきたと主張しました。そして、「宗教指導者たちが関心を持っているのは宗教よりも金銭だ。イランは政府ではなくマフィアのような組織が動かしている」と述べ、イラン指導部を痛烈に非難しました。


また、イランで、去年12月からことし1月にかけて大規模な反政府デモが起きたことについて「アメリカ政府が無視することはない。私たちはイランの人々の声を聞き支援していく」と述べました。


そのうえで、ポンペイオ長官は、新たに、ペルシャ語でのテレビ放送やソーシャルメディアを立ち上げ、イラン国内の市民に直接、情報発信を行っていく考えを明らかにしました。


トランプ政権はイランに対し、来月から経済制裁を再開する方針ですが、今回のポンペイオ長官の演説はイラン指導部に対して、一層、圧力を強める姿勢を鮮明にした形で、イランからの反発が予想されます。

ポンペイ国務長官の演説の終了後、トランプ大統領ツイッターに「イランのロウハニ大統領へ」という書き出しで文章を投稿しました。


この中で、「二度とアメリカを脅迫するな。さもなければ史上まれに見る報いを受けることになる。アメリカはもう、あなたのおかしな暴力や死のことばを我慢するような国ではない。気をつけろ!」としてロウハニ大統領を強くけん制しています。


アメリカのトランプ政権はイラン核合意から離脱し、来月以降、経済制裁を再開すると表明していて、日本など各国に対し、イラン産原油の輸入をことし11月までに停止するよう求めています。


これに対しイランのロウハニ大統領は22日、「ライオンの尾を踏むと永遠に後悔することになるだろう」と述べて、トランプ政権を強くけん制しました。そのうえで、「われわれが石油の輸出ルートの安全を保障してきたことを忘れてはならない」と述べて、ペルシャ湾のホルムズ海峡を封鎖することも辞さない考えを示し、警告しました。


ロウハニ大統領は、今月上旬にもホルムズ海峡の封鎖を示唆したと受け止められる発言を行っていて、これについて最高指導者のハメネイ師は、「国家の方針を示す重要な発言だ」と述べて、大統領の姿勢を支持する考えを示しています。


ホルムズ海峡は、日本向けも含め中東地域からの石油タンカーが通過する世界で最も重要な原油の輸送路の一つで、イランが封鎖を示唆するなかで、圧力を強めるアメリカとの緊張が高まることが懸念されます。