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日本の探査機「はやぶさ」は、8年前、世界で初めて小惑星イトカワ」で採取した微粒子を地球に持ち帰りました。


大阪大学大学院理学研究科の寺田健太郎教授らのグループは、この微粒子に含まれるごく微量のウランと鉛の質量の変化を詳細に分析しました。


その結果、この微粒子は46億4000万年前にできたことがわかったほか、15億1000万年前に大きな衝撃を受けて粉々になったことを示す反応も検出されました。


このためイトカワは、46億4000万年前に誕生した小惑星が壊れて今の姿になったと考えられることがわかりました。


グループによりますと、小惑星のできた時期が実際のサンプルで解明されたのは初めてだということです。


寺田教授は「小惑星の起源はよくわかっていなかったが、実際の微粒子を分析することでイトカワ全体の歴史を明らかにすることができた意義のある成果だ」と話しています。

イトカワの微粒子は非常に小さく、その断面は髪の毛よりもはるかに細い50マイクロメートルほどです。


大阪大学などのグループは、ごく微量の原子の質量を分析することができる特殊な装置を使って、この微粒子にごくわずかに含まれるウランや鉛を見つけ出し、その質量を分析することに成功しました。


大阪大学では「はやぶさ2」が小惑星リュウグウ」から持ち帰るサンプルの分析も行うことにしていて、現在、さらに高性能な装置を開発しているということです。


寺田教授は「正確な分析ができるようになることで、太陽系の起源をより詳しく研究できると期待している」と話していました。