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この中でパウエル議長は、景気の拡大が続いているという認識を示したうえで、今後の金融政策について「忍耐強く対応する」と述べて、ことし予定している利上げをいったん休止することも含め、景気に配慮した政策運営を行う姿勢を強調しました。

同じ場所には、イエレン氏、バーナンキ氏と歴代のFRBトップも顔をそろえ、景気の現状を評価する発言をしました。

これを受け、ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は一時、値上がり幅が830ドルを超えるなど、ほぼ全面高となりました。

4日の終値は、前日に比べて746ドル94セント高い2万3433ドル16セントで、前日の値下がり分を取り戻した格好です。

市場関係者は「金融当局が当面の景気の動きに配慮する姿勢を見せたことで、投資家の間ではひとまず安心感が広がった。ただ値動きは不安定ともいえ、方向感が定まらない動きは続きそうだ」と話しています。

中国との貿易摩擦の影響などで、アメリカのIT大手アップルが業績予想を下方修正し株価が下落するなど、景気の減速が懸念されていることについて、トランプ大統領は4日、ホワイトハウスで「株価は心配はしていない。私が大統領になってから、大きく上昇している」と述べ、強気の姿勢を示しました。

そのうえで、アップルに対して中国ではなくアメリカで生産するよう強く求めました。

FRBのパウエル議長は4日、ジョージア州で行われたイベントに出席しました。

この中でアメリカ経済について「去年は良い年だった。経済指標のほとんどは堅調な伸びとなっていて、ことしもその勢いが続いている」と述べ、この日発表された雇用統計などを踏まえ、景気の拡大が続いているという認識を示しました。

一方で先行きについては「金融市場は景気の下振れリスクの懸念を示している」と述べ、米中の貿易摩擦や世界経済の動向などに警戒感を示しました。

また、今後の金融政策について「忍耐強く対応する。迅速に、そして柔軟に政策を変更していく備えがある」と述べ、景気の動向しだいではことし想定している年2回の利上げをいったん休止することも含め、柔軟に対応する姿勢を示しました。

またパウエル議長は、たびたび利上げを批判しているトランプ大統領から仮に辞任を求められても応じないとしたうえで、圧力に屈することなく、経済指標などに基づいて金融政策の運営に臨む考えを強調しました。

アメリ労働省は4日、先月の雇用統計を発表し、農業分野以外の就業者数は前の月と比べて31万2000人の増加となりました。

これは18万人程度の増加を見込んでいた市場の予想を大幅に上回りました。

失業率は3.9%と低い水準が続いています。

時給の平均は前の年の同じ月と比べて3.2%の上昇と、3か月連続で3%を上回る堅調な伸びとなりました。

アメリカ経済をめぐっては、米中の貿易摩擦や、トランプ大統領民主党の対立で長期化している政府機関の一部閉鎖など、先行きの不安材料が相次ぎ、景気は減速するのではないかという見方が広がっています。

それでも今回の雇用統計では、アメリカの雇用は賃金の上昇を伴いながら堅調な伸びが続いていることを示す結果となり、今後の動向が注目されます。