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テニスの世界ランキングは、過去52週の大会成績に応じて与えられるポイントで決まります。

大坂選手は、26日に全豪オープンで初めての優勝を果たし、世界1位になることが確定していましたが、28日に発表された最新の世界ランキングで、これまでの4位から1位に順位を上げ、男女を通じてアジアで初めてシングルスで1位となりました。

大坂選手は、2012年10月には世界ランキング1016位でしたが、2016年4月に初めてふたけた台の順位となり、去年は四大大会の全米オープンで優勝、日本選手のシングルスとしてこれまで最高だった錦織圭選手と伊達公子さんに並ぶ4位まで順位を上げていました。

世界2位は、大坂選手と全豪オープンの決勝を戦ったチェコペトラ・クビトバ選手で、前回まで1位だったルーマニアのシモナ・ハレプ選手は3位となりました。

大坂なおみ選手は2012年10月に世界ランキング1016位で登場。

テニスの世界ランキングは、過去52週の大会成績に応じて与えられるポイントで決まりますが、大坂選手は翌年、400位台にまで一気に順位を上げました。

その後も順調に順位を上げて2014年後半には200位台、15年には100位台につけるようになりました。

2016年4月に95位と初めてふたけた台の順位となり、9月に東京で行われたツアー大会で準優勝すると、この年の終盤には50位以内に入りました。

2017年は50位前後にとどまって伸び悩みましたが、去年3月に四大大会に次ぐ格付けの大会で初めて優勝して順位を22位に上げると、9月には四大大会の全米オープンで優勝して一気に7位となりました。

その後のツアー大会でも好成績を収めて、10月には、日本選手のシングルスとしてこれまで最高だった錦織圭選手と伊達公子さんに並ぶ4位となりました。

大坂選手のテニスは、昨シーズン、それまでと大きく変わりました。

力強いサーブやショットに頼ったパワーテニスから、ラリーを続けて攻撃のチャンスを待つ「我慢のテニス」を身につけて、全米オープンで日本テニス界初めてとなる四大大会のシングルス優勝という快挙を成し遂げました。

その後、シーズンオフに入った大坂選手はさらに粘り強いプレーを求め、ラケットを握る時間を減らしてジムで過ごす時間を増やすなど、下半身の強化に多くの時間を割きました。

午前6時すぎから3キロから5キロの早朝ランニングに取り組んだほか、下半身の筋力アップに力を入れ、「レッグプレス」と呼ばれる特殊な器具を使ったトレーニングでは、300キロを超えるおもりを両足の力で押し上げられるようになりました。

そして、臨んだ今シーズン最初の四大大会、全豪オープン。ともに強打が持ち味の準決勝で対戦したカロリーナ・プリシュコバ選手、決勝の相手、ペトラ・クビトバ選手の力強いストロークで大きく左右に振られた場面でも、鍛えた下半身がぶれることはなく、大坂選手は粘り強く食い下がってポイントを重ねました。

今大会、大坂選手のラリーでの勝率は去年と比べて大幅に上がり、5本以上のラリーでの勝率は、1試合平均で去年の32%から54%へと大きく向上しました。

そして、ラリーで相手を上回ったことは、大坂選手の精神面にもプラスの影響を及ぼしました。

大坂選手は優勝の要因の1つとしてストローク戦で相手を上回れたことを挙げ、それがプレーの自信につながり、これまでは精神的に崩れてしまうような局面でも踏みとどまれるメンタルの安定にもつながったと振り返っています。

さらに、進化を見せたのは得意のサーブです。サーブは、オフの期間に技術面でただ1つ変化を加えたもので、トスを上げる際に左手を下から弧を描くように上げるフォームから、安定性を高めるためまっすぐ上げるフォームに変えたほか、コースや球種のバリエーションを増やす練習に取り組みました。

そして、今大会は勝負どころで、そのサーブの強さが光りました。

大坂選手が自身のサービスゲームで相手にブレークポイントを握られた場面でのファーストサーブの成功率は、去年の大会の平均46%から57%へと向上しています。決勝でも、ブレークポイントまであと1ポイントとなった場面で、自身大会最速の時速192キロのサーブでサービスエースを奪う勝負どころでの強さを見せて試合の流れを引き寄せました。

さらに、ファーストサーブが入らなかった場合でも、練習してきたセカンドサーブのコースや球種の工夫が効果を発揮しました。大坂選手がセカンドサーブを軸にポイントを奪った割合は、平均で去年の42%から今大会は49%に上昇。決勝でもブレークポイントを握られた場面で、縦回転をかけた高く跳ねるセカンドサーブでピンチをしのぎました。

サーシャ・バジンコーチが「成功をつかんでも満足しない貪欲さが強み」と評価する大坂選手。全豪オープン優勝後に新たな目標として掲げたのは、四大大会第2戦、赤土のクレーコートで行われる「全仏オープンの優勝」です。

シーズン最初の四大大会でこれまでのトレーニングに確かな手応えをつかんだ大坂選手が、全仏オープンでどのような戦いを見せてくれるのか期待が高まります。

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