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6日に92歳の誕生日を迎えた囲碁の杉内寿子八段は、今から77年前、15歳でプロ入りして、女流のタイトルを合わせて10期獲得するなど第一線で活躍し、今も現役最年長の棋士として対局に臨んでいます。

女流棋戦の中で序列が最も上の「女流本因坊戦」では、予選を2連勝して24人がタイトルへの挑戦権を競う本戦トーナメントに進み、7日、東京で行われた初戦で、大澤奈留美四段(42)と対局しました。

杉内八段は緊張した面持ちで開始時間を待ち、対局が始まると、自然な手つきで碁石を置いていきました。

女流棋戦の本戦出場のこれまでの最年長記録は、杉内八段自身が4年前に出場した時の88歳2か月で、今回の92歳での出場はこれを更新し、史上最年長記録となります。

7日の対局は熱戦の末に大澤四段が勝利し、杉内八段はトーナメントを勝ち進むことはできませんでした。

対局のあと杉内八段は「疲れました。私の場合は、夫が最後まで現役として打ちましたので、私も打てるだけ頑張らなきゃと思っています。なかなか思うようには打てませんが、一局一局、打てるだけやろうと思います」と話していました。

また来月、10歳でのプロ入りが決まっている仲邑菫さんについては「彼女がどのくらい成長してくれるか、楽しみにしています」と話していました。

日本棋院によりますと、トップ棋士がしのぎを削り、男性が多く出場する七大タイトルでは、本戦出場の最年長記録は83歳1か月だということです。

杉内寿子八段は、昭和2年に静岡県で生まれ、15歳の時にプロ入りしました。
昭和29年に7歳年上で、同じく囲碁棋士杉内雅男九段と結婚し、夫婦ともに90歳をすぎても活躍を続けてきました。

日本棋院によりますと、杉内雅男九段は、平成18年に85歳で現役最年長棋士となったということで、おととし11月に97歳で亡くなったあとは、それまで夫に次いで2番目の年長棋士だった杉内寿子八段が、現役最年長の座を引き継いでいます。

7日の結果を加えた通算成績は、629勝907敗、引き分けが6局で、勝利数の「629」は、日本棋院女流棋士で最多タイ記録となっています。

また、2人の妹もプロ棋士となって、それぞれが女流タイトルを何度も獲得し、下の妹の楠光子七段は79歳の今も現役、上の妹の本田幸子七段は69歳で引退するまで活躍しました。