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国際リニアコライダー」は、加速した電子などを衝突させて宇宙が誕生した直後の状態を再現する、長さが約20キロある巨大な地下の実験施設です。

日本やヨーロッパなどの科学者の国際団体が計画し、東北地方の北上山地を建設候補地に挙げています。

しかし、測定器を含めた建設費だけで7000億円を超える費用が必要で、誘致した国の負担の割合が多くなる見通しから、文部科学省は今月、国内外の科学者の議論の動向を見極めて誘致するかどうか判断するとの方針を示しました。

これについて、日本の高エネルギー加速器研究機構は29日、国が推進すべき大型研究計画を選ぶ日本学術会議の選定制度に計画を申請しました。

今後は日本学術会議が審査を行って、申請があった研究の中から「重点大型研究計画」を選び、さらに文部科学省の審議会が評価を行ったうえで予算化などが検討されることになります。

施設の誘致について、日本学術会議は去年、国の依頼を受けて審議を行い、このときは、経費の負担に科学的成果が見合わないほか、広い理解が必要になるなどの課題を挙げて「誘致を支持するには至らない」とする見解を示しています。

それだけに、今回、改めて別の手続きで議論が行われる中で、日本学術会議がどのような評価を示すか注目されます。

高エネルギー加速器研究機構は「選考の議論を通じて日本に誘致する意義を丁寧に説明し、理解を得られるようにしたい」としています。