今月の新刊ライプニッツ『モナドロジー』は、旧訳(河野与一訳)では、『単子論』と題されていました。日本のライプニッツ研究に貢献した河野訳は、70年近く愛読された名訳ですが、この度デカルト『方法序説』 https://t.co/amO66sUtcA の訳者谷川多佳子さんと、岡部英男さんの新訳になりました。 pic.twitter.com/fNSeS2Pucd
— 岩波文庫編集部 (@iwabun1927) 2019年4月24日
『モナドロジー』に併収したのは、「理性に基づく自然と恩寵の原理」「実体の本性と実体間の交渉ならびに魂と神体のあいだにある結合についての新説」。これらは旧訳「単子論」と同じ選択ですが、モナドロジーを多面的に読むための付録として、新たに論文1つと書簡6通を選んでいます。
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バロックの天才ライプニッツは、千人を超える文通相手との間に、2万通にのぼる書簡があるそうです。なかでもハノーファー選帝侯妃ゾフィーと、その娘で後のプロイセン王妃ゾフィー・シャルロッテは、ライプニッツの数少ない理解者で庇護者でした。そのゾフィー母子との書簡も収録しています。
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ちなみに、ライプニッツの庇護者ゾフィーの姉は、デカルトとの往復書簡で知られるエリザベト。彼女たちの父は、ボヘミア王位も継承したプファルツ選帝侯でしたが、三十年戦争の敗戦で、オランダに亡命。そうした中から、デカルトやライプニッツと深い親交を結ぶ知性が出てきたのですね。
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