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日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)は、オマーンの販売代理店に日産から支出させた資金の一部をみずからに還流させた特別背任の罪で追起訴され、25日、保釈されました。

26日、東京地方裁判所では、裁判所と検察、弁護団が今後の裁判の進め方を協議しましたが、この中で裁判所はことし9月にも初公判を開きたいとしていた意向を撤回し、裁判の日程が当初より遅れる見通しになったことが関係者への取材でわかりました。

また、裁判所は、報酬の過少記載の罪でともに起訴されているゴーン前会長と法人としての日産について「責任を別々に判断すべきでない」として、同じ裁判で審理することを決めたほか、弁護側が同意しない供述調書は採用せず、司法取引に合意した証人の証言の信用性をどう判断するかは非常に重要だという考えも示したということです。

協議のあと、弁護団弘中惇一郎弁護士は、保釈後のゴーン前会長について「妻のキャロルさんと会えないことに心を痛めているようだ。今のところ記者会見の予定は決まっていない」と述べました。

ルノーは今月中旬、日産に対する友好的な態度を一変させ、両社の経営統合を要求したことが明らかになっています。

これについてフランスの経済紙レゼコーなどは26日、ルノーが、日産とともに持ち株会社を設立し、その傘下に両社を置く形を計画していると報じました。

また、持ち株会社の役員は日産とルノーが同じ人数を指名し、その本社は日本とフランス以外の第3国に置く計画で、ルノーが対等な関係を求める日産に配慮し譲歩した内容だという見方を伝えています。

自動運転などの開発競争が激しくなる中、ルノーは日産との関係を一段と強めることが欠かせないという認識を示していて、26日に決算に合わせて会見した幹部は、「われわれが求めているのは日産との企業連合を後戻りできないようにすることだ」と改めて述べています。

ただ、日産の社内には、ルノー経営統合を要求してきたことに反発する意見が出ていて、両社の提携関係の行方は不透明になっています。

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