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FRBのパウエル議長は4日、シカゴで開かれた中長期的な金融政策の枠組みの見直しを議論する会合で講演しました。

この中で、パウエル議長は、米中の貿易摩擦など貿易をめぐる問題に言及し、「こうした問題が、いつ、どのように解決されるかわからない。アメリカ経済への影響を注視していく」と述べました。

そのうえで、「景気の拡大を維持していくため適切な行動をとる」と述べ、景気減速のおそれが高まった場合には、金利の引き下げに転じる可能性を示唆しました。

FRBは、去年12月に金利を引きあげてからは、金利を変更せずに、減速する世界経済や、伸びが鈍っている物価の動向などを見極める姿勢を続けてきました。

ただ、先月以降、米中両国が、追加関税の応酬によって、一段と対立を深めたことを受けて、市場関係者の間では、FRBが景気に配慮するため、利下げに踏み切るのではないかという見方が広がっています。

4日のニューヨーク株式市場は、利下げへの期待からダウ平均株価は、前日に比べて、500ドルを超える大幅な値上がりを記録しました。

4日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価の終値は、前日に比べて512ドル40セント高い、2万5332ドル18セントでした。

値上がり幅は、ことし2番目の大きさで、3営業日ぶりに2万5000ドル台を回復しました。また、前日に大きく下落したナスダックの総合指数も、2.6%上昇と、大幅な値上がりを記録しました。

この日は、米中の貿易摩擦への懸念がいくぶん和らぎ、株価は値上がりして取り引きが始まり、パウエル議長の発言が伝わると、金利の引き下げへの期待から、値上がり幅は、さらに拡大しました。

市場関係者は「米中の貿易交渉の先行きが依然はっきりしない中で、市場では、景気下支えのための利下げが行われるのではないかという期待が、急速に強まっている」と話しています。