ジャニーさん「家族葬」 司会は国分さんと井ノ原さん https://t.co/mvYIbAiWs1
— 朝日新聞(asahi shimbun) (@asahi) 2019年7月12日
家族葬 pic.twitter.com/9UJcqY3pn1
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【ジャニー喜多川氏追悼特集1】美少年への執着と審美眼「ボクは好きな子しか選ばない……」 #ジャニーズ #元木昌彦 #ジャニー喜多川 【日刊サイゾー】https://t.co/aPzP5e7Hnf
— サイゾー (@cyzo) 2019年7月13日
「ボクは好きな子しか選ばない」
生前、ジャニー喜多川氏が繰り返しいっていた言葉だ。
朝日新聞が第二社会面で書いた「評伝」の末尾に、こう書いている。
「1999年には所属タレントへのセクハラを『週刊文春』で報じられた。文春側を名誉毀損(きそん)で訴えた裁判では、損害賠償として計120万円の支払いを命じる判決が確定したが、セクハラについての記事の重要部分は真実と認定された」
私も、ジャニー喜多川氏が果たした戦後芸能史における功績を評価するのにやぶさかではない。
ジャニーズ取材歴50年という小菅宏氏が書いた『異能の男 ジャニー喜多川』(徳間書店)は、数少ないジャニー氏の肉声を知ることができる、今となっては貴重な本である。
それによれば、「ジャニーズ」をデビューさせたジャニー喜多川氏は、既存の芸能界から「芸能キャリアがまったくない高校生に何ができる」「男が踊りながら歌ってどこが面白い」と揶揄されたという。
しかし当時31歳のジャニー喜多川氏は、それを聞いてほくそ笑んだという。
「この国の芸能界はアメリカのショービジネスより三十年遅れている。その『隙間』にビッグチャンスが眠っているのに誰も気づいていない」
隙間とは、小菅氏によれば、旧弊な職能にこだわる日本の芸能界が「猿芝居」と見放していた、歌唱と踊り(ダンス)を同時に取り込む「少年グループ」の分野を意味したという。
「日本芸能界の『芸域の隙間』を狙ったジャニーは、前記の『猿芝居云々』の侮蔑を飲み込み、むしろ、屈辱を腹に据えて野球少年の4人組ジャニーズを創作する。
結果として、硬直化した日本芸能界の慣例に縛られる元凶の、言わば職能領域の『破壊』になったと見ることができる」(小菅氏)
たしかにアメリカでは、男性コーラスグループが数多いて、踊りや自らが演奏して、客やテレビの視聴者を楽しませていた。
だが日本では、グループといえば女性で、ダークダックスに見られるように、男性グループは直立不動して歌うだけだった。
「ジャニーズ」を皮切りに「フォーリーブス」、郷ひろみをアイドルスターにし、テレビ『3年B組金八先生』に出演して人気が出た、田原俊彦、近藤真彦、野村義男を「たのきんトリオ」として売り出し、空前のブームを作りあげた。それからも陸続とアイドルグループを輩出していったのである。
経営や広報は姉のメリー喜多川氏に任せ、次々に人気の出る可愛い子を発掘する才能は、誰にも真似のできないジャニー喜多川氏の「異能」とでもいうしかない天才的なものであった。
他のプロダクションも男性アイドルグループをデビューさせたが、ジャニーに太刀打ちできず次々に消えていった。
だが、ジャニー喜多川氏が一世を風靡する男の子のアイドルを発掘できるのは、彼の性的嗜好によるものではないかという噂が、流れ始めたのである。
最初にそれを報じたのは『女性自身』(1967年9月25日号)だった。デビュー直前の「ジャニーズ」にダンスのレッスンなどを学ばせるために通わせていた「新芸能学院」から、金銭不払いで訴えられたのだ。
その裁判の公判で、学院側は「ジャニー喜多川のホモセクハラ行為」があったと発言したのである。
公判で、「ジャニーズ」のあおい輝彦と飯野おさみは否定したが、中谷良と真家ひろみは、原告側の弁護士の「同性愛的なワイセツ行為があったか」という問いかけに、「覚えていません」と答えたのだ。
このグループ内の証言の食い違いからか、その年の12月に「ジャニーズ」は突然解散させられてしまう。
メリー氏もインタビューに答えている。アイドルづくりの秘訣について、
「うちの良さは手づくりということでしょうね。うちのタレントにコンテスト出身の子は一人もいない。一からレッスンして育てていく方法だからです。(中略)レッスン場、講師はこちらで用意します。もちろん無料で食事も食べさせたりしてますから、大変な出費ですよ。(中略)ジャニーが親がわりです。私もジャニーも自分のところのタレントが本当に好きで、惚れこんでいるんです」
まだ素朴な事務所という感じが出ている。
だが、元ジャニーズ事務所のタレントが、「清く正しくなんて、冗談じゃない。収容所みたいな雰囲気に、いたたまれなくなって飛び出したんです」という証言をし、ジャニーさんのやさしさは、ある“趣味”からくるものだと告白している。
死者に鞭打つ気はないから、これ以上の引用は控えるが、当時、そうした噂が流れていたのは間違いない。
そこで再度、メリー氏にインタビューすると、表情が一変して、収容所なんていわれるような事実はないとキッパリ。
ジャニー喜多川さんにはスターになる素質を見わける独特の力があるそうですねと聞くと、
「独特の力というのは、何を想定していらっしゃるのか……私が見たところ、特にそういう能力があるとは思えませんけど」
以来、ジャニーズ事務所、周防郁雄氏という芸能界のドンのいるバーニングに忖度し、最近のAKB48全盛の頃は、フライデーにAKB48の取材禁止令が出たと聞く。
特に、ジャニーズ事務所はメディアコントロールがうまい。アメとムチを使い分けながら、自分のところのスキャンダルが出ないよう目を光らせてきた。
だが、SMAPの解散を含めて、このところジャニーズ事務所のタレントたちの不祥事が止まらない。屋台骨を支える嵐も来年、活動を中止するといわれている。
滝沢秀明をジャニー喜多川氏の後継者にしたいと考えていたようだが、ジャニーの目を受け継ぐことはできない。メリーさんの娘、ジュリーさんが社長になっても、今いる戦力を維持するだけで精一杯だろう。
#LGBT#男性性