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静岡県熱海市を発祥とする中堅スーパー、「ヤオハン」の代表として昭和から平成にかけて国内外で事業を展開した和田一夫さんが、今月、老衰のため自宅で亡くなりました。90歳でした。

和田一夫さんは、大学卒業後、両親が営んでいた静岡県熱海市青果店「八百半」に入社し、国内外にスーパーやデパートを展開するヤオハングループとして急成長させました。

特に海外進出に積極的で、昭和46年(1971年)には、日本のスーパーで初めてブラジルに出店しました。

アジアや欧米にも店舗を次々と展開し、平成7年(1995年)には、中国 上海に大型デパートを開業しました。

和田さんのこうした思い切った事業展開は、日本の小売業界が海外に進出する先駆けとなりました。

ただ、国内外の積極的な投資が裏目に出て、経営が行き詰まり、平成9年におよそ1600億円の負債を抱え、会社更生法を申請。和田さんは、グループのすべての役職から退きました。

ヤオハンは、イオンの支援を受けて、食品スーパーに特化して店舗を縮小するなど、経営の立て直しを進めました。

現在は会社名をマックスバリュ東海と変更し、イオンのグループ企業となっています。

その後、和田さんは、事業の経験をいかして経営コンサルタントとなり、講演や執筆活動などを精力的に行っていました。

関係者によりますと、和田さんは今月初めごろに体調を崩して静岡県伊豆の国市の自宅で療養していましたが、8月19日の未明に老衰のため亡くなったということです。90歳でした。