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囲碁の第44期名人戦七番勝負は、タイトルを持つ張栩名人(39)に芝野虎丸八段(19)が挑み、ここまで3勝1敗の芝野八段が、タイトル獲得まであと1勝に迫っていました。

芝野さんは7日から静岡県熱海市で行われた第5局で張さんを投了に追い込んで4勝1敗となり、19歳11か月で自身初となる「名人」のタイトルを獲得しました。

10代のうちに七大タイトルを1つでも獲得したのは芝野さんが初めてで、現在四冠の井山裕太さんが平成21年に達成した20歳4か月の最年少記録を更新しました。

芝野虎丸八段は神奈川県出身で、平成26年9月に14歳でプロ入りしたあとすぐに頭角を現し、翌27年には年間成績を39勝9敗として、全棋士の中で最も高い8割を超える勝率を挙げました。

おととし「竜星戦」に優勝して初のタイトル獲得を果たし、これによって、プロ入りから2年11か月で史上最年少での七段昇段を決めました。

去年には、強豪・中国のトップ棋士を相手にした早碁の国際棋戦で優勝を果たすなど、現在の若手棋士の中で最も注目を集める棋士の1人となっています。

現役トップ棋士井山裕太四冠は、おととし2度目の七冠独占を達成した時の記者会見の中で「若くて勢いのある棋士」として芝野さんの名前をあげ、「碁への姿勢を含めて感心することが多い」と評していました。

芝野さんはことし、その井山四冠がタイトルを保持している七大タイトルの1つの「王座戦」でもトーナメントを勝ち抜いて挑戦権を獲得し、今月25日から始まる五番勝負を制すれば、早くも「二冠」となります。

 神奈川県相模原市出身。名は「虎丸」と雄々しいが、身長165センチ、体重45キロの痩身(そうしん)。その所作は、端正で優雅だ。

 2日がかりの名人戦の対局中、正座を崩さず、ケーキやフルーツをつまむときは、そのまま碁盤から右45度に体の向きを変え、皿を持ち上げ口をすぼませる。そっと皿を盆に戻し、盤に向き直ると音もなく石をつまみ、盤に置く。

 だが、盤上の石から発するオーラは熱い。相手の意図に反発し、ここぞのときは想定を超える踏み込みを見せ、蹂躙(じゅうりん)する。所作と着手の温度差が異彩を放つ。