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東京の歌舞伎座で2日夜から始まった「本朝白雪姫譚話」は、グリム童話「白雪姫」を原作にした新作歌舞伎で、娘の美しさに嫉妬した母親が美しさや芸事で競うもかなわず、娘を亡きものにしようと画策する物語です。

歌舞伎界を代表する女形坂東玉三郎さんが白雪姫を、若手の中村児太郎さんが娘の白雪姫に嫉妬する名家の奥方「野分の前」をそれぞれ演じます。

「7人のこびと」は妖精に姿を変えて子どもたちが演じ、白雪姫が老婆にふんした母親から渡された毒リンゴを食べてしまう場面など多くの人に親しまれている原作のエピソードが盛り込まれているほか、琴の演奏で2人が競う様子など歌舞伎の要素を取り入れたシーンも見どころとなっています。

城を追い出されて森に逃げた白雪姫が、なぜ母から疎まれてしまうのか悩みながら舞う場面では、玉三郎さんのかれんな踊りに、観客から惜しみない拍手がおくられていました。

30代の女性は「古典の作品と違って、メルヘンっぽく作られている感じが新鮮で、楽しめました。玉三郎さんを始め児太郎さんもすごくきれいで見とれてしまいました」と話していました。

この公演は今月26日まで行われます。

公演を前に、坂東玉三郎さんと中村児太郎さんが、新作への思いを語りました。

玉三郎さんは、児太郎さん演じる母親に嫉妬される役柄について、「自分の孫くらいの年齢の児太郎さんに意地悪をされるというギャップがおもしろいと思っていますし、自分でも楽しんでいます」と話し、稽古中に母親役も演じてみて自分の役柄を作り上げていったことを明かしました。

そのうえで「もともと歌舞伎は間口が広い演劇だと思います。とにかく楽しい芝居にしたいと思っています」と意気込みを語っていました。

また、児太郎さんは「白雪姫を歌舞伎でやるという発想は僕にはなかったです。全体のせりふのほとんどを僕が話すことになり、作品のよしあしに関わる役なので、プレッシャーを感じています」と話しました。

そして「これだけ大きな新作の大役を務めさせていただくことが初めてなので四苦八苦していますが、『野分の前』の思い描く美しさを表現できるよう頑張りたい」と抱負を語っていました。

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