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安倍総理大臣は、日中韓3か国の首脳会議に合わせ、中国 四川省成都で開かれた3か国の経済界の代表らによる「ビジネスサミット」に出席しました。

この中で、安倍総理大臣は、会場となった成都三国志で有名な「蜀」の首都だったことを踏まえ、「3か国の首脳は『魏』、『呉』、『蜀』ではなく、相争う者どうしではない。ともに協力し、国際社会とともに発展する『新しい三国時代』を築きたい」と呼びかけました。

そして、「3か国のGDPは世界の5分の1を超えており、世界の経済成長をけん引すべき存在であるとともに、国際経済秩序の発展にも大きな責任と義務を負っている。政府どうしが困難に直面する時期であっても、人的交流は積極的に進めていかなければいけない」と指摘しました。

そのうえで、「自由で公正な貿易を一層力強く推進していかなければならない」と述べ、日中韓FTA=自由貿易協定やRCEP=東アジア地域包括的経済連携の早期妥結に向け、3か国の連携強化を呼びかけました。

中国の李克強首相は、日中韓3か国の経済界の代表らによる「ビジネスサミット」であいさつし、「政治経済の情勢が目まぐるしく変化する中、情勢の変化によっては、経済が下振れするリスクもある。われわれは、東アジア地域が世界経済をけん引するような成長を作り出す必要があり、自由貿易の維持が大事だ」と述べ、日中韓FTA=自由貿易協定や、RCEP=東アジア地域包括的経済連携の早期妥結に向けた3か国の連携を呼びかけました。

また、韓国のムン・ジェイン文在寅)大統領も「自由貿易の秩序強化が重要だ」と訴え、日中韓FTAやRCEPに向けた連携強化を訴えるとともに、第4次産業革命に向けた新産業育成の協力などを呼びかけました。

日中韓3か国による首脳会議は日本時間の24日午前11時ごろから、中国・四川省成都で行われ、安倍総理大臣、李克強首相、韓国のムン・ジェイン大統領が出席しました。首脳会議は去年5月に東京で開催されて以来、およそ1年7か月ぶりで、8回目となります。

冒頭、安倍総理大臣は「地域と国際社会の平和と繁栄に大きな責任を有する、われわれ3か国に対する世界の期待はますます高まっている。北朝鮮情勢を始めとする地域の重要な課題、めまぐるしく変化する世界経済情勢を踏まえた国際経済秩序の強化、国際社会共通の問題である地球規模課題への対応などについて、3か国の連携をより一層深める機会としたい」と述べました。

首脳会議の内容はまだ明らかになっていませんが、安倍総理大臣としては北朝鮮アメリカとの非核化交渉の期限とする年末を前に、挑発的な姿勢を強めていることを踏まえて意見を交わし、北朝鮮の非核化や弾道ミサイルの廃棄、それに拉致問題の早期解決に向けて、3か国の連携を呼びかけたものとみられます。

また経済分野では自由貿易を推進する重要性を指摘し、日中韓FTA=自由貿易協定やRCEP=東アジア地域包括的経済連携の早期妥結に向けた連携を強調したものとみられ、このあと3か国の首脳は会議の成果をそろって発表することにしています。

安倍総理大臣は午後にはムン大統領と去年9月以来、およそ1年3か月ぶりとなる日韓首脳会談に臨むことにしています。

日中韓3か国による首脳会議の冒頭、中国の李克強首相は今回の会議が「三国志」の舞台の1つとなった四川省成都で開かれたことに触れ、「当時の『三国』とは中国国内のことだが、日中韓3か国は現代の世界における『三国』だ。われわれは争うのではなく、手を携えて協力する姿を演じなくてはならない」と述べました。

そのうえで「この会議を通じて3か国が政治的な相互信頼を強めることで、地域の安全・安定と世界の平和を守ることが重要だ。3か国の貿易総額は世界の6分の1近くを占めている。われわれが協力することで、経済が低迷し、各国の対立が深まる状況のなか、前向きなメッセージを送るとともに、3か国の国民にも幸せをもたらすことになる」と述べました。

日中韓3か国による首脳会議の冒頭、韓国のムン・ジェイン大統領は「3か国は経済や外交、文化、環境など多様な分野で協力してきた。今では国際社会の平和と繁栄に寄与する核心的な協力関係になった」と述べ、幅広い分野での3か国の関係強化の重要性を強調しました。

そのうえでムン大統領は「われわれは経済的に『運命共同体』だ。それぞれ技術と強みを持っていて、3か国の経済はバリューチェーンでつながっている。分業と協業でともに発展できるよう3か国の協力が一層強化されることを希望する」と述べました。

官房長官は記者会見で「幅広い分野で3か国の実務協力が続いていることを歓迎し、北朝鮮をはじめとする地域や国際情勢に関する課題について連携を確認する。RCEPの早期署名の必要性や、日中韓FTA交渉を進展させることの重要性についても、首脳間で議論が行われることを期待している」と述べました。

24日午後、中国でおよそ1年3か月ぶりとなる日韓首脳会談が開催されるのを前に、茂木外務大臣は日本時間の午前10時ごろから、およそ50分間、韓国のカン・ギョンファ外相と会談しました。

会談で茂木大臣は「徴用」をめぐる問題について、日韓関係の最大の課題だとして、改めて国際法違反の状態を是正するよう強く求めました。

そのうえで両外相は今後も外交当局間の意思疎通を継続していくことで一致しました。

また韓国向けの輸出管理をめぐり、3年半ぶりに日韓の局長級による政策対話が有意義に実施されたことを歓迎し、今後も対話が継続されることへの期待で一致しました。

さらに茂木大臣は両国関係が困難な状況にある時だからこそ、さまざまな交流が重要だと強調し、両外相はその認識を共有しました。

一方、北朝鮮情勢については日韓、日韓米での緊密な連携を改めて確認し、茂木大臣が拉致問題の早期解決への協力を求めたのに対し、カン外相は「拉致問題と日朝関係についての韓国側の理解と支持は変わっていない」という考えを伝えました。

韓国外務省は、カン外相と茂木外務大臣が24日午前、中国 四川省成都でおよそ50分間にわたって会談したと発表しました。

発表によりますと、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で茂木外務大臣が従来の主張を展開したのに対して、カン外相は韓国の立場を説明して強く反論し、事態の打開には至りませんでした。

また、日本が韓国向けの半導体の原材料のうち「レジスト」と呼ばれる品目で輸出管理の運用の一部を見直したことについて、カン外相は「日本の自発的な措置で一定の進展ではあるが、究極的には対話を通じて日本側の措置が速やかに撤回されなければならない」と強調し、日本側に全面的な見直しを求めました。

一方でカン外相と茂木外務大臣は、1年3か月ぶりに行われる日韓首脳会談を成功裏に開催するため議題について意見を交わし、北朝鮮の非核化をめぐっても日米韓で連携することで一致したということです。

この中で安倍総理大臣は日韓関係について、「現在の東アジアを取り巻く厳しい安全保障環境の下で、日韓の協力は極めて重要だが、国交正常化の基礎となった日韓基本条約や日韓請求権協定が守られなければ、国と国との関係は成り立たない」と指摘しました。

そのうえで安倍総理大臣は「ムン大統領には旧朝鮮半島出身労働者問題に関するわが国の立場を伝え、国と国との約束を順守してもらいたいと改めて申し上げた。韓国側の責任で解決策を示すべきで、日韓関係を健全な関係に戻していくきっかけを作るよう求めた。ムン大統領との間では対話による解決の重要性について確認した」と述べました。

一方、北朝鮮情勢について安倍総理大臣は日中韓3か国は北朝鮮によるたび重なる弾道ミサイルの発射に強い懸念を有するという認識で一致した。3か国は米朝プロセスの進展を完全に支持し、プロセスが正念場を迎える中で、さらなる挑発行動は自制すべきだというのが一致したメッセージだ」と述べました。

また、朝鮮半島の完全な非核化に向けて、3か国が協力し、それぞれができるかぎりの努力を行っていく認識を共有した」と述べました。

そのうえで、北朝鮮には平和的な対話を通じて、完全な非核化に取り組むよう改めて強く求めたいし、国際社会が協力して米朝プロセスを後押ししながら、北朝鮮に非核化を求めていかなければならない」と述べました。

さらに拉致問題については「早期解決を目指すわが国の立場に中国、韓国に理解をいただいた」と述べました。

また安倍総理大臣は日中韓3か国の首脳会議について、この20年で幅広い分野での協力を進めてきたとして、「隣国ゆえにさまざまな課題がある中でも、民間どうしの交流は途絶えることなく続いてきた。その時々の政治情勢には左右されない、分厚い交流の基盤をつくり上げていくことが原点だ」と指摘しました。

さらに23日の日中首脳会談について、安倍総理大臣は香港情勢や新疆ウイグル自治区における人権状況に加え、東シナ海南シナ海の安全保障情勢をめぐっても意見を交わしたことを明らかにし、「課題があるからこそ、対話を続けなければならない。たゆまぬ交流を続けることで、新時代の成熟した日中関係を構築していく考えだ」と述べました。

そのうえで来年春に予定している中国の習近平国家主席による国賓としての日本訪問について、「日中両国はアジアや世界の平和、安定、繁栄に対する大きな責任を有しており、習主席の国賓訪問を、その責任を果たす意志を明確に内外に示していく機会としたい」と述べました。

そして安倍総理大臣は来年の東京オリンピックパラリンピックについて、「世界の平和と安定に向けた、力強いメッセージをこの地域から発信していく大会にしたい」と述べました。


連絡がとれなくなっているのは、東アジアの国際政治史が専門の、北海道教育大学の袁克勤教授です。

袁教授の研究仲間で、北海道大学の岩下明裕教授たちは24日、袁教授がことし6月、中国に一時帰国してから半年以上連絡がとれない状態が続いているとして、安否について情報提供を呼びかける声明を出しました。

袁教授は、1980年代に一橋大学に留学するため来日したあと、日本で研究活動を続け、1994年から北海道教育大学で講師や教授を務めてきました。

岩下教授は「これまでも中国人研究者が一時帰国した際に、連絡が途絶え、当局に拘束されていたことがあり、袁教授も拘束されている可能性もある」と話しています。

袁教授について中国外務省の耿爽報道官は、24日の記者会見で「現在のところ、状況を把握していない」と述べるにとどめています。

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