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インタビューに応じた藤井七段は「初めて王将戦で挑戦者決定リーグに入ることができて、トップ棋士の方と対戦を重ねることができたのが大きな収穫だと思います」と去年を振り返ったうえで、「課題としては、時間配分があると思います。まだまだタイトルに向けて、自分に足りないところがあるなと感じました」と述べました。

また、去年1年間について点数を問われると、「結果としては大きなものは残せなかったと思いますが、成長につながる経験が多くできたので、70点くらいと思っています」と自己評価していました。

一方、高校生活については、「学校に通うことで時間的に限られてくるところがある一方で、将棋と違うことに触れることも大事かなと思っているので、総合的にはプラスの影響があると考えています」と話しました。

そのうえで、来年高校を卒業したあとについては、「現時点では、大学に進学することはあまり想定していないです。18歳からの4年間は、将棋のプレーヤーとして成長するために非常に大切な時期かなと思うので、その間は将棋に集中して強くなれるように頑張りたいと思っています」と今の思いを語りました。

一方、自身も聖火リレーのランナーに選ばれたことしの東京オリンピックパラリンピックについて、「どのような競技でも若い世代の方の活躍は自分にとっても刺激になるので、自分も強くなるためのエネルギーにしていきたい」と期待していました。

そして、ことしの目標について「研鑽」(けんさん)と書いた色紙を取り出し、「2019年にタイトル挑戦という結果を出すことができなかったので、もっと実力をつけることが必要だと痛感して、研さんということばを選びました」と説明しました。

そのうえで、「2019年はトップ棋士の方との差を感じる場面も多かったので、2020年は研さんを積んで、差を少しでも縮められるように努力して、タイトル挑戦に近づけるよう頑張っていきたい」と意気込み語っていました。

藤井七段はことしもタイトル挑戦を目指す戦いに挑みます。

八大タイトルのうち、「王位戦」では予選を勝ち抜いて挑戦者を決めるリーグ戦に駒を進めたほか、「棋聖戦」でも挑戦者を決める決勝トーナメント進出まであと1勝に迫っています。

日本将棋連盟によりますと、タイトル獲得の最年少記録は「18歳6か月」で、ことし7月に18歳になる藤井七段が、年内にタイトル戦の挑戦者となり獲得を果たした場合、この記録を更新することになります。

また、去年惜しくも昇級を逃した順位戦では、今年度はここまで7勝0敗で「C級1組」の単独トップに立っています。

1つ上の「B級2組」に昇級できるのは36人中わずか2人で、3月にかけて行われる残る3局の勝敗が注目されます。

3年前に公式戦29連勝という史上最多の連勝記録を打ちたてた藤井聡太七段は、去年1年間もめざましい活躍を見せました。

1月には、棋士のランクを決める「順位戦」で18連勝を挙げ、デビューからの連勝記録の歴代最多に並びました。

2月には、「朝日杯将棋オープン戦」で渡辺明さんらトップ棋士を破って前年に続いて優勝し、自身初となる棋戦の連覇を最年少で果たしました。

八大タイトルの1つ「王将戦」では、挑戦者を決める7人総当たりのリーグ戦に初めて進み、自身初のタイトル挑戦まであと1勝というところまで迫りましたが、11月の最終局で広瀬章人さんに惜しくも敗れ、挑戦を逃しました。

また、ファンの多い藤井七段はこれまでに多くの公式グッズが作られ、3月には「ボブルヘッド」と呼ばれる首振り人形が将棋界で初めて発売されたことも話題となりました。