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EU加盟国の議員からなるヨーロッパ議会は29日、ベルギーのブリュッセルで本会議を開き、EUがイギリスと合意した離脱の条件について採決を行いました。

その結果、賛成621票、反対49票の賛成多数で承認されました。このあとEUでは加盟国による書面手続きが行われます。

イギリスではすでに先週、離脱に必要な関連法が成立していて、今回のヨーロッパ議会の承認をもって双方の手続きは実質的に完了し、イギリスは、今月31日にEUから離脱することになります。発足以来、拡大を続けてきたEUから加盟国が離脱するのは初めてとなります。

EUとイギリスは離脱による急激な変化を避けるため、離脱翌日から移行期間に入り、イギリスには加盟国と同じルールが適用されることから、人やモノの移動に大きな変化はありません。

ただ、移行期間が終わることし12月末までに自由貿易協定の締結などで合意に達しなければ混乱に陥るのは必至で、双方は早速来月から協議を始める見通しです。

採決を前にヨーロッパ議会では各国の議員がスピーチを行いました。

この中でイギリスの離脱を惜しむ声が多くの議員からあがった一方、EUに懐疑的な立場の議員からは離脱を称賛する声が聞かれました。

このうち、イギリス国内で離脱の世論を主導した離脱党のファラージュ党首は「もうEUへの財政負担もなく、EUの裁判所に縛られることもない。私たちがいなくなり、さびしくなるだろう」などと述べました。さらに、議場で禁止されている国旗を振る行為を行って、議事の進行役から旗をしまうよう命じられると、みずから議場を後にしました。

一方、イギリスの残留派の議員が「EUへの再加盟という夢を、特に若い世代の間で生かし続けなければならない。イギリスがいつかこの場に戻れることを夢見ている」と述べて、泣き崩れる場面もあり、ほかの国の議員から励ましの拍手があがっていました。

採決で離脱が承認されると、多くの議員が立ち上がって手を取り合ったり、互いに肩を組んだりしながらスコットランド民謡の「蛍の光を歌い、EUを去る初めての加盟国との別れを惜しんでいました。

ヨーロッパ議会を構成する加盟各国の合わせて750人の議員のうち、イギリスの議員73人は、今月31日をもって議会を離れることになります。

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