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クロアチアでは先月22日に、首都ザグレブ震源とするマグニチュード5.5の地震がありました。地震が少ないクロアチアでは、この140年間で最も強い地震とされ、15歳の少女が死亡するなど死傷者が出たほか、ザグレブ中心部の大聖堂のせん塔が崩れ落ちたり、議会議事堂の建物が損壊したりするなど、市内で大きな被害が出ました。

一方、新型コロナウイルスの感染はクロアチアでも広がっていて、被災した人は、感染を避けるために周りの人と距離を保ちながら避難生活を続けているほか、建物の被害状況の把握やがれきの撤去作業に影響が出ていて厳しい復興作業となっています。

地震から1か月となった22日、シュトロマル建設・都市計画相は、建物の被害額が、日本円でおよそ6500億円にのぼるという見通しを示しました。

クロアチア政府は震災の復興にむけて、EU=ヨーロッパ連合などに財政的な支援を求めていて、地震と感染の両方に苦しめられています。

地震があったクロアチアの首都ザグレブに住み、現地で観光ガイドをしている小坂井真美さんはNHKのインタビューに対し「地震があったのが、朝6時半前で、自宅で寝ていたが、ゴゴゴとすごい音がして揺れ始めた。クロアチア地震を経験するとは思っておらず、混乱、パニック状態だった」と当時の様子を振り返りました。

現地では地震後、多くの人が公園や公共施設に避難したということですが、新型コロナウイルスの感染予防対策が行われているさなかの人々の状況について、小坂井さんは「当局から、地震で大変な時だが、新型コロナウイルスの感染を防ぐために人との間隔は2メートル以上あけ、密集しないようにと呼びかけられていた。避難した友人によると、地震の恐怖と見えないコロナウイルスの恐怖があったようだ。揺れから身を守ることが優先だったので、冷静さを失わずにマスクをしたり、手を洗ったりしてウイルスから身を守るのはすごく難しいと思った」と述べ、感染を避けながら避難を余儀なくされる厳しい環境だったとしています。

また「ザグレブの街の復興は、2年から、長くて7年かかると言われている。クロアチアは観光業が主要産業の1つで、今からが観光シーズンだが、海外のお客さんどころか、国内移動さえままならない。生活に困る人もたくさん出ているし、非常に厳しい1年になりそうだ」と話していました。

今回の地震で唯一、犠牲となった15歳のアナマリヤ・ツァレビッチさんは地元の柔道クラブに所属し、熱心に練習に励んでいたということです。

ロサンゼルスオリンピックで金メダルを獲得し、現在、全日本柔道連盟の会長を務める山下泰裕さんからクロアチアの柔道連盟に対して「若い柔道家が亡くなった地震に、強い衝撃と悲しみをおぼえています。ご家族に哀悼の意を表します」などとお悔やみの手紙が届けられ、また国際柔道連盟会長も追悼のメッセージを寄せました。

一方、今回の地震クロアチアを象徴するザグレブ中心部の大聖堂は、せん塔が折れるなど建物が被害を受け、国民の間に悲しみが広がっています。

この大聖堂では地元の人たちによって、2011年以降、東日本大震災の犠牲者を追悼するミサが毎年、開かれるなど、日本とつながりがあったということです。

現地の日本大使館によりますと地震のあと、日本企業からも寄付や物資などが送られているということで、今後も大使館として日本の人たちにクロアチアの復興に向けた義援金を呼びかけるとしています。

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