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国連人権高等弁務官事務所は、北朝鮮から逃れたあと2009年から2019年にかけて本国に連れ戻され、その後、再び逃れることができた女性100人余り北朝鮮国内での状況について聞き取り調査を行い、28日、報告書を公開しました。

それによりますと、女性たちは北朝鮮の当局に拘束されたあと、法的な手続きがないまま尋問や拷問を受けたり、衛生状態が悪く、日光もほとんど当たらない刑務所に収容されたりしました。

そして、十分な食糧を与えられないまま強制労働に従事させられたり、殴る蹴るといった暴力や性的暴行を受けたりしたほか、堕胎を強制されたケースもあったということです。

2015年に強制送還された女性は、「刑務所にいる間、5、6人が死亡し、そのほとんどが栄養失調によるものだった」と証言しています。

28日に韓国のソウルで会見した国連人権高等弁務官事務所のダニエル・コリンジ担当官は、「女性たちの声を集めた報告書を公開することで、北朝鮮政府が状況を改善するよう圧力をかけたかった」としたうえで、ほかの国々に対し、脱北者北朝鮮に送還しないよう求めました。

アメリカの研究グループ「38ノース」は28日、北朝鮮のニョンビョン(寧辺)にある核施設の最新の衛星写真の分析結果を公表しました。

それによりますと、核兵器の原料となるウランの濃縮施設とみられる建物で、今月22日に大型の車両のようなものが確認できたとして、研究グループは「濃縮に必要な液体窒素を運び込んだ可能性がある」と指摘しています。

また、この施設では7月上旬、化学物質を積んだとみられる特殊な貨車も確認され、こうした車両や貨車の出入りは去年から続いているということです。

これまでも衛星写真の分析から、ニョンビョンの核施設周辺で活動が続いていると指摘されてきましたが、研究グループは「北朝鮮が施設の維持にとどまらず、ウランの濃縮を続けていることを示唆している」と分析しています。

米朝の非核化協議が行き詰まる中、北朝鮮キム・ジョンウン金正恩朝鮮労働党委員長は27日の演説で核兵器保有し続ける姿勢を強調するなど、アメリカをけん制しています。

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